UiPathは、業務の自動化を実現するRPA(Robotic Process Automation)ツールの代表的な製品です。従来のRPAは、決まった手順を繰り返す定型業務の自動化が中心でした。しかし近年はAIとの統合が進み、より高度な業務にも対応できるようになっています。
例えば、フォーマットが統一されていない書類から情報を抽出したり、メール内容を理解して返信文を生成したりといった、これまで人の判断が必要だった業務の自動化も可能になりました。
本記事では、UiPathの基本概要から特徴、プラットフォーム構成、料金体系、学習方法までを体系的に解説します。これからRPA導入を検討している方や、UiPathの理解を深めたい方はぜひ参考にしてください。
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目次
UiPathとは?AI時代の変化
UiPathは、米国ニューヨークに本社を置くUiPath社が提供するRPAソフトウェアです。RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、ソフトウェアロボットによって人間が行っている業務操作を自動化する技術を指します。
主にパソコン上で行うデータ入力や情報取得、システム操作などをロボットが代行することで、業務効率化や人的ミスの削減を実現できます。
近年では、生成AIや大規模言語モデル(LLM)の発展により、RPAの役割も大きく進化しています。UiPathではAutopilotやAIAgentなどのAI機能が登場し、単なる操作自動化にとどまらず、判断や意思決定を含む業務プロセスの自動化も可能になりました。
AIとRPAを組み合わせることで、従来のRPAでは難しかった非構造データの処理や複雑な業務フローの自動化が実現し、企業の業務効率化の可能性はさらに広がっています。
関連記事:【UiPathのAIエージェントのすべて】作り方からユースケースまでを徹底解説
UiPathの特徴

本章では、UiPathの代表的な特徴を紹介します。
開発が簡単で習得しやすい
UiPathは、ドラッグ&ドロップで処理を組み合わせる「アクティビティ方式」でロボットを作成します。そのため、専門的なプログラミング知識がなくても直感的に自動化フローを構築できます。
基本的な業務自動化であればコードを書く必要はなく、業務担当者自身がロボットを作成する「市民開発(CitizenDevelopment)」にも適しています。これにより、開発者だけでなく現場部門でも自動化を推進できる点が大きな特徴です。
また、UiPathには400種類以上のテンプレートやアクティビティが用意されており、必要な機能を組み合わせるだけで多くの業務を自動化できます。さらに、ユーザーの操作を記録してロボット化できるレコーディング機能も搭載されているため、開発時間を大幅に短縮できます。
AIを活用した自動化が可能
近年のUiPathでは、AIを活用した高度な自動化機能が数多く追加されています。例えば、Document UnderstandingやComputer Visionなどの機能を使えば、文書や画面の内容をAIが理解し、自動処理を行うことが可能です。
さらに、AIAgentのような機能では、自然言語の指示をもとにAIが業務プロセスを理解し、自律的にタスクを実行することもできます。
例えば以下のような業務の自動化が可能です。
| 業務例 | 従来のRPA | AI活用後のUiPath |
| 定型フォーム入力 | 対応可能 | 対応可能 |
| 請求書・領収書の読み取り | 条件次第で対応 | AIでより柔軟に対応しやすい |
| フォーマットがばらつく書類処理 | 難しい | AIで抽出・分類しやすい |
| メール内容を踏まえた処理分岐 | 難しい | 内容理解を前提に対応しやすい |
| 判断を含む複数ステップ業務 | 難しい | AIAgentなどで対応範囲が拡大 |
このように複数のシステム操作や判断を含む業務を、AIとRPAの組み合わせでエンドツーエンドに自動化できます。
社内のロボットを統合管理できる
RPA導入が進むと、開発されたロボットの数が増え、管理が難しくなるケースがあります。これがいわゆる「野良ロボット」と呼ばれる問題です。UiPathでは、Orchestratorという管理ツールを利用することで、社内のロボットを一元的に管理できます。
Orchestratorでは以下のような管理が可能です。
- ロボットの配布や更新
- 実行スケジュール管理
- 稼働状況の監視
- エラーログの分析
- セキュリティ管理
これにより、企業全体のRPA運用を安全かつ効率的に管理できます。
柔軟性と豊富な拡張性
UiPathは幅広いシステムやアプリケーションと連携できる点も特徴です。ブラウザ操作だけでなく、WindowsアプリケーションやMicrosoftOfficeなどの操作も安定して自動化できます。
また、以下のような技術にも対応しています。
- OCRによる文字認識
- 画像スクレイピング
- API連携
- SalesforceやSAPなどの業務システム連携
さらに、古い基幹システムやホストコンピュータのターミナル操作にも対応できるため、既存システムを大きく変更せずに自動化を導入できます。

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UiPathプラットフォーム全体像とできること

UiPathには、ロボットを作るための開発ツールだけでなく、実行・管理・AI活用までを支える複数の製品があります。目的ごとに役割が分かれているため、全体像を把握しておくと導入検討や比較がしやすくなります。
| 区分 | 主な製品 | 役割 |
| 開発ツール | StudioDesktop/StudioWeb | 自動化フローを作成する |
| 実行ツール | AttendedRobot/UnattendedRobot/TestRobot | 作成した自動化を実行する |
| 管理・運用ツール | Orchestrator/AutomationCloud/Insights/Maestro | ロボットや環境を管理・運用する |
| AI機能 | Autopilot/DocumentUnderstanding/IXP/AICenter/IXP | AIを活用した高度な自動化を支援する |
ここでは主要なツールを紹介します。
開発ツール(Studio/StudioWeb)
UiPathでは、ロボットの処理を作成するための開発ツールが提供されています。
StudioDesktop
StudioDesktopは、RPAロボットを開発するためのデスクトップアプリケーションです。ユーザーの操作を記録したり、アクティビティを組み合わせて業務フローを構築したりすることができます。
2025年にはStudioとStudioXが統合され、1つの環境で高度な開発機能と市民開発向けの簡易機能の両方を利用できるようになりました。
StudioWeb
StudioWebは、ブラウザ上でワークフローを作成できるWebベースの開発ツールです。インストール不要で利用でき、テンプレートを使えば初心者でも短時間でロボットを作成できます。
実行ツール(Attended/Unattended/TestRobot)
開発したロボットを実際に動作させるのが実行ツールです。
AttendedRobot
AttendedRobotは、ユーザーのPC上で動作するロボットです。人の操作をきっかけに実行されるため、日常業務の補助として利用されるケースが多いです。
UnattendedRobot
UnattendedRobotは、サーバーや仮想環境で自動的に稼働するロボットです。人の操作を必要とせず、24時間近い自動処理を実現できます。
TestRobot
TestRobotは、ソフトウェアテストの自動化を目的としたロボットです。テストケースの実行や検証作業を自動化することで、品質向上とテスト効率化を実現します。
管理・運用ツール(Orchestrator/AutomationCloud/Insights/Maestro)
UiPathにはロボットの管理や運用を支援するツールも用意されています。
Orchestrator
Orchestratorは、RPAロボットや業務フローを一元的に管理・制御するための基盤です。スケジュールの設定や実行状況の可視化、ログの確認などを通じて、組織全体での安定した自動化運用を実現します。
AutomationCloud
Automation Cloudは、UiPathの各種機能をクラウド上で利用できるサービスです。ユーザーやライセンスの管理をまとめて行えるため、インフラ構築の手間を省き、スムーズに利用を開始できます。
Insights
Insightsは、RPAによる自動化の成果や稼働状況を可視化・分析できるダッシュボードツールです。業務効率やROIの把握を支援し、改善ポイントの特定に役立ちます。
Maestro
Maestroは、RPAやAIエージェント、人による作業を組み合わせ、業務プロセス全体を最適化するためのオーケストレーション基盤です。複雑な業務フローをエンドツーエンドで設計・実行できる点が特徴です。
AI機能(Autopilot/DocumentUnderstanding/IXP/AICenter)
UiPathではAIを活用した高度な自動化機能も提供されています。
Autopilot
Autopilotは、自然言語の指示をもとに自動化フローやテストを生成できるAI機能です。チャット形式で質問や改善提案を行うこともでき、開発作業を大幅に効率化します。
DocumentUnderstanding/IXP
DocumentUnderstanding/IXPは、請求書や領収書などの文書から情報を抽出するAI機能です。Document Understandingはある程度構造化されたデータ(領収書・請求書等)からデータを取得するのに適しており、IXPは構造化が弱いデータ(履歴書等)から必要な情報を抽出するのに適しています。
基本的には情報を解析する際にAI Centerを用いますが、他社ツールに解析を任せることも可能です。
AICenter
AICenterは、機械学習モデルを管理・運用するためのプラットフォームです。AIモデルをRPAワークフローと連携させることで、より高度な業務自動化を実現できます。

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UiPathのライセンスと料金体系
ここでは、UiPathのライセンス形態と料金体系について解説します。UiPathは利用する機能や規模に応じて複数のプランが用意されており、スモールスタートから全社展開まで柔軟に対応できる点が特徴です。
なお、料金は利用するロボット数やユーザー数、機能要件によって変動するため、本記事では一般的な目安を紹介します。正確な費用については、個別見積もりでの確認をおすすめします。
AutomationCloudの料金モデル
AutomationCloudには主に3つの料金プランがあります。
| プラン | 向いている企業・用途 | 料金の目安 |
| ベーシック | 個人利用、小規模チーム、自動化の初期導入 | 月額25ドル〜 |
| スタンダード | 自動化を本格展開したい企業 | 要問い合わせ |
| エンタープライズ | 高度なセキュリティ・統制が必要な大企業 | 要問い合わせ |
ベーシックプランは月額25ドルから利用可能で、その他のプランは企業要件に応じて個別見積もりとなります。
また、それ以外にも代理店ならではのライセンス構成もご提示できるので、まずは是非弊社に直接お問い合わせください。
UiPathの勉強方法|初心者〜実務レベルのロードマップ
UiPathは比較的学習しやすいツールですが、実務で活用するには体系的な学習が重要です。本章では代表的な学習方法を紹介します。
UiPath Academy(無料公式講座)
UiPath Academyは、UiPathが提供する公式の無料eラーニングです。2026年2月時点では700以上の講座が提供されており、日本語対応のコースも多数用意されています。
初心者向けの基礎コースから、AI機能や高度な自動化を学べる上級コースまで幅広く学習できるため、多くのユーザーが最初に利用する学習方法となっています。
Robo Runnerスクール
AI時代のUiPath習得を効率的に進めたい方には、Robo Runnerスクールもおすすめです。
このスクールでは、オンラインメンターとともにUiPath Academyの学習を進めながら、実務で活用できる自動化スキルを短期間で習得できます。
週2回のメンタリングやSlackによる質問サポートがあり、独学でつまずきやすいAI機能や高度な自動化についても学ぶことが可能です。

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UiPath資格の種類と費用
UiPathには、スキルレベルや職種に応じたさまざまな認定資格が用意されています。
| 資格トラック | 対象者 | 主な内容 |
| エージェンティックオートメーション | 幅広い職種 | AIエージェントと協働する基礎理解 |
| オートメーションディベロッパー | 開発者 | 自動化の設計・開発スキル |
| 特化型AI | AI活用担当者、技術職 | DocumentUnderstanding、AICenterなどの活用 |
| オートメーションビジネスアナリスト | 業務分析担当者 | 要件定義、分析、業務設計 |
| ソフトウェアテスト | テスト担当者 | テスト自動化スキル |
| ソリューションアーキテクト | 上流設計担当者 | 全体設計・アーキテクチャ設計 |
| インフラエンジニア | 環境構築・運用担当者 | AutomationSuiteや基盤運用 |
それぞれ以下で解説します。
関連記事:RPAに資格は必要?おすすめの資格や取得のメリット、注意点を解説
エージェンティックオートメーショントラック
エージェンティックオートメーショントラックは、AIエージェントとRPAを組み合わせた次世代の業務自動化に関する知識とスキルを認定する資格です。AIエージェントが自然言語の指示を理解し、複数のシステムやツールと連携しながら業務を自律的に実行する「エージェンティックオートメーション」の基本概念や活用方法を学ぶことができます。
この資格は、シチズンデベロッパー、ビジネスアナリスト、オートメーションデベロッパー、ソリューションアーキテクトなど、職種を問わずAIを活用した業務自動化に関わる方に適しています。AIとRPAを組み合わせた新しい自動化の考え方を理解し、業務効率化や業務プロセスの高度化を推進したい方に向けた資格です。
オートメーションディベロッパートラック
オートメーションデベロッパーアソシエイト資格は、UiPathを用いた業務自動化の開発スキルを認定する資格です。UiPathStudioを利用して、自動化ワークフローの設計や実装を行うための基本的な知識と技術を証明します。
この資格は、RPA開発者をはじめ、業務自動化を担当するITエンジニアやシステム担当者など、実際に自動化ロボットを設計・開発する役割の方に適しています。UiPathを使った自動化プロジェクトに関わる開発者の基礎資格として位置づけられています。
特化型AIトラック
特化型AIアソシエイト資格は、AIとプロセスオートメーションを組み合わせた自動化スキルを認定する資格です。DocumentUnderstandingやAICenterなど、UiPathのAI機能を活用した高度な自動化の基礎知識を証明します。
この資格は、AIを活用した業務自動化を推進したいエンジニアや開発者、AI機能を組み込んだRPAソリューションを設計したい方に適しています。AIとRPAを組み合わせたインテリジェントオートメーションを理解するための資格です。
オートメーションビジネスアナリストトラック
オートメーションビジネスアナリストアソシエイト資格は、業務プロセスの分析と自動化の設計に関するスキルを認定する資格です。業務フローの整理や自動化の対象となるプロセスの特定など、RPA導入に必要な業務分析の知識を証明します。
この資格は、ビジネスアナリストや業務改善担当者、DX推進担当者など、業務プロセスの最適化を担う職種の方に適しています。業務理解と自動化設計をつなぐ役割を担う人材向けの資格です。
ソフトウェアテストトラック
ソフトウェアテストエンジニアプロフェッショナル資格は、UiPathを活用したソフトウェアテストの自動化スキルを認定する資格です。テストケースの設計やテスト実行の自動化など、テスト工程の効率化に関する知識と技術を証明します。
この資格は、ソフトウェアテストエンジニアやQAエンジニアなど、品質保証に関わる職種の方に適しています。UiPathを活用したテスト自動化の導入や運用を担当するエンジニア向けの資格です。
ソリューションアーキテクトトラック
オートメーションソリューションアーキテクトプロフェッショナル資格は、UiPathを活用した自動化ソリューションの設計・構築を担うアーキテクト向けの資格です。RPA導入における全体設計やシステム連携、ガバナンス設計などの知識を証明します。
この資格は、RPAプロジェクトの技術責任者やソリューションアーキテクトなど、企業全体の自動化戦略やシステム設計に関わる職種の方に適しています。大規模な自動化プロジェクトを設計・推進するための高度な資格です。
インフラエンジニアトラック
インフラストラクチャエンジニアプロフェッショナル資格は、UiPathの自動化基盤を構築・運用するためのインフラ技術を認定する資格です。AutomationSuiteの導入や環境構築、運用管理などに関する知識を証明します。
この資格は、インフラエンジニアやシステム管理者など、RPA環境の導入・運用を担当する技術者に適しています。企業のRPA基盤を安定的に運用するための専門知識を持つエンジニア向けの資格です。

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UiPathのRPA導入事例
ここでは、UiPathを実際に導入した企業の事例をご紹介します。業界や業務内容ごとに、どのような課題を解決し、どの程度の業務効率化やコスト削減を実現しているのかを具体的に解説します。
自社への導入イメージを明確にするためにも、ぜひ参考にしてください。
株式会社ギオンの導入事例|請求書処理の自動化で業務負担を大幅削減

株式会社ギオン様では、経理部門における請求書処理業務にRPAを導入し、自動化を実現しました。
同社では、全国69拠点から本社へ請求書および関連資料が送付される運用となっており、本社の経理担当者はそれらの書類を都度印刷・管理する必要がありました。この業務は、コスト面だけでなく、作業負荷や精神的負担の観点でも大きな課題となっていました。
そこで、UiPathを活用したRPA自動化を導入した結果、以下のような効果が得られています。
- 業務の実工数削減による生産性向上
- ミスが許されない単純作業の削減による精神的負担の軽減
これにより、年間で100万円以上に相当する業務削減効果が見込まれています。
また、ギオン様はRPA導入において「内製化」を重要なゴールとして設定していました。そのため、単なる外注開発ではなく、自社内で継続的に自動化を推進できる体制構築を重視していました。
その支援として導入いただいたのが、当社のオンラインRPA定着支援サービス「Robo Runner」です。Robo Runnerは、開発を代行するのではなく、伴走型でRPA開発を支援するサービスであり、低コストで内製化を実現したい企業に適しています。
関連記事:物流企業の総務部次長が業務をこなしながら、 RPA学習→ ロボット開発できたワケ
まとめ
UiPathは、RPAとAIを組み合わせた高度な業務自動化プラットフォームとして進化を続けています。
従来の定型業務の自動化だけでなく、AIによる判断や文書理解を含む複雑な業務プロセスの自動化も可能になりました。
開発ツール、実行ロボット、管理ツール、AI機能までを統合したプラットフォームを活用することで、企業全体の業務効率化を実現できます。
今後のAI時代において、UiPathは企業のDXを支える重要なツールの1つとなるでしょう。

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