近年、業務効率化やDXの影響でRPAに注目が集まっています。またRPAツールの中でもUiPath社が提供するRPAツールは5大ツールの一つとして人気を博しています。
そしてUiPath社はStudioやStudioXなどのいわゆるRPA開発ツールだけでなく、業務自動化に関わるあらゆる工程に対して製品を網羅しているという特徴があります。その製品ポートフォリオにおいて、UiPath Orchestrator(オーケストレーター)は全社的に活用するRPAを管理するツールとして提供されています。そこで今回はそのUIPath Orchestratorの特徴や機能について詳しく解説します。
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目次
UiPathとは?
ここではUiPathの概要について説明します。UiPathとは米国のニューヨークに本社を構えるUiPath社が提供しているRPAツールです。UiPath社は、「オートメーションファースト」時代を牽引し、すべての人がロボットを持つことを推奨・支援しています。
日経 xTECH/日経コンピュータが2019年8月19日に発表した、「顧客満足度調査2019-2020」の結果の中で、UiPath社はRPAソフト/サービス部門で1位を獲得しました。このようにUiPathは実績と人気を兼ね備えた業務自動化ツールとして多くの企業から高い評価を受けています。
UiPath Orchestratorとは?
UiPathの概要についてはご理解いただけましたでしょうか。ここからはUiPath Orchestratorについて説明します。UiPath OrchestratorはUiPath社が提供する業務自動化を実現する製品プラットフォームの中で、RPAの管理ツールとして位置付けられています。
またUiPath社のホームページではUiPath Orchestratorは”自動化管理の心臓”であると書かれています。このように、UiPath Orchestratorはロボット管理においてかかせない存在であるということがわかります。
UiPath Orchestratorの機能
UiPath Orchestratorの概要についてはご理解いただけましたか?ここではさらに詳しくUiPath Orchestratorを深掘りしていくために、UiPath Orchestratorに備わっている主要な機能を5つの観点から紹介していきます。以下で説明する機能以外にもUiPath Orchestratorには多くの魅力的な機能がありますので詳しくはUiPathの公式サイトをご覧ください。
ダッシュボード
UiPath Orchestratorには、ロボットの稼働状況、実行状況、ロボットの管理メニューの一覧がビジュアルで表示されるダッシュボードが備わっています。
リリース管理
Studioなどで作成した自動化の処理を一つにまとめたパッケージというものを登録し、管理することができるワークフロー管理機能が備わっています。
実行管理
UiPath Orchestratorにロボットの登録し、それらのロボットのステータスや起動ログを管理するRobot管理機能や各ジョブの実行状況や結果を監視するジョブステータス管理機能、また作成したプロセスをいつ動かすのかを毎月、毎週、毎日、毎時など指定ができる実行スケジューリング機能などが備わっています。
権限管理
Orchestratorを使用するユーザーの管理をするユーザー管理機能やユーザーの権限管理をするユーザーロール管理機能が備わっています。
その他
上記のように分類はできませんが、その他にもOrchestrator に接続するロボットのライセンスを管理するライセンス管理機能や、ログの分析を行うログ分析機能などがあります。
UiPath Orchestratorの強みや導入することのメリットとは?
UiPath Orchestratorの主な機能についてはご理解いただけましたか?ではUiPath Orchestratorを導入することでどのようなメリットを得ることができるのでしょうか。
野良ロボットの発生を抑止
社内でRPAの導入を進めていくと、管理者が不在のRPAロボットである野良ロボットが発生する場合があります。野良ロボットはそのRPAロボットを作成した担当者の方の異動や退職などにより、社内にそのロボットについて詳しい人が誰もいなくなり、誰も管理できない状態になると発生します。このような状況はRPA導入の規模が大きくなったはいいものの、それらの運用管理が行き届かないことにより生まれてしまいます。
野良ロボットの発生は、社内の個人情報の漏洩やパスワードの流出などの重大な問題に繋がる可能性もあり、簡単には見過ごせません。UiPath Orchestratorを導入することでこれらの問題を解決します。UiPath Orchestratorはロボットをそれぞれの端末ではなく、中央で集中管理することになります。そうすることで、RPAの動作をきちんと把握でき、野良ロボットの発生を抑止できるようになるのです。
RPA運用の効率化と拡張性の向上
UiPath Orchestratorを導入せず、RPAを社内に拡げていき、その数が増えていった場合を想像してください。その際、ロボット実行のスケジューリングや、シナリオの配布、ライセンス管理などすべて、一つ一つのロボットに対して手動で確認していく必要がでてきてしまいます。
ロボットが1台や2台ならよいですが、10台さらには20台のように大規模になると、せっかくRPAを導入して業務を自動化・効率化したもののロボットの管理に新たな煩雑な業務がでてきてしまい本末転倒となってしまいます。UiPath Orchestratorを導入することでこれらの煩雑な管理を一元化することができます。一元化を行うことでより高次元の効率化を実現し、今までよりもさらに広い範囲にロボットを拡張し全社展開に繋げることができるでしょう。
UiPath Orchestratorの価格は?
実際にUiPath Orchestratorを社内に導入する際のライセンス価格について紹介します。
代理店によって異なりますが約250万円程度/年となっています。さらに詳しい導入費用に関しては各代理店にお問い合わせください。
Robo Runnerの紹介
ここでは、RPA導入を検討している企業のRPA導入担当者におすすめの自社サービスを紹介します。Robo RunnerはRPAを導入の際のロボット開発の悩みなど、RPAに関する「困りごと」をオンラインサポーターが即座に解決するサービスです。
RPA運用でボトルネックとなりがちなRPAツールの学習、開発やその他RPA導入〜本格稼働までの間に出てくる様々な困りごとを経験豊富な専任サポーターが丁寧に解決します。Robo Runnerは低コストで、全てのサービスをオンラインで利用できるため、立地を問わずいつでもどこでもサービスを受けることができます。自社でRPA開発をすすめていきたいという企業におすすめのサービスとなっております。
RPAの社内展開を考えている方に向けて
UiPath Orchestratorについて今回は解説しました。ロボットを管理するツールと一概にはいうものの、スケジュール管理や、ライセンス管理、ユーザー管理など様々な魅力的な機能が備わっていることはご理解いただけたかと思います。
これからRPAをより社内に拡げていきたい、拡げたはいいもののロボットの管理に時間や社内のリソースが割かれているとお悩みの方は一度UiPath Orchestratorをご検討いただければと思います。
≪タイトルの順番通りに読み進めてくださっている方へ≫
【UiPath 概要】シリーズの第4弾である「UiPath Assistantとは?」は4月19日に公開予定です。
UiPath 概要シリーズは単独で読んで頂いても支障のない仕上がりになっておりますので、公開日までにこの記事を読み終えた方は「【UiPath概要⑤】Community Cloudとは?」にお進みください。
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