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RPAでエクセル業務を効率化|自動化できるものとできないものの違いを徹底解説

RPAでエクセル業務を効率化|自動化できるものとできないものの違いを徹底解説

入力や転記、集計や帳票作成といったエクセル作業は、その多くが自動化可能な業務です。

近年注目を集めているRPA(Robotic Process Automation)は、こうした定型的なエクセル作業を自動化し、業務効率の大幅な向上を実現できる手段として導入が進んでいます。

本記事では、RPAとマクロの違いや、RPAで自動化できる業務とできない業務の違い、導入時のポイントを解説します。エクセル業務の負担を減らし、時間とコストを削減したいと考えている方は参考にしてください。

RPAでエクセル業務を自動化することはできる?

結論から言えば、RPAでエクセル業務を自動化することは可能です。RPAは、決まった手順で行われる作業をソフトウェアで自動処理する技術のことです。

たとえば、エクセルに毎日同じ形式で入力するデータや、定型の計算、決まった形式のコピー・貼り付けなどがそれにあたります。エクセルは多くの人が利用しており、入力や集計といった繰り返し作業も多いです。このような業務はルール化しやすく、RPAとの相性が良いと言えるでしょう。

関連記事:【完全版】RPAとは?わかりやすく仕組みや期待できる効果を事例とともに解説

RPAとエクセルのマクロの違い

エクセルには業務効率化に活用できるマクロという機能があります。RPAもマクロも自動化という観点では類似していますが、それぞれ特徴が違います。

 

RPA

エクセル(マクロ)

プログラミングスキル

不要

複雑な作業はVBAが必要

処理速度

速い

遅い

他システムとの連携性

可能

エクセル上でのみ可能

作業範囲

PC上で行う業務

エクセル上の業務のみ

コスト

5〜100万円/月

エクセルを導入している場合は無料

以下ではRPAとマクロについて、それぞれの特徴を解説します。

RPA

RPAとは、人がパソコンで行う定型業務をロボットに任せて自動化する仕組みです。専門的なプログラミング知識がなくても導入しやすい点が特徴とされています。

たとえば、データの入力や転記、情報の照合、システム操作、Web上での情報収集などが自動化の対象です。RPAは複数のアプリケーションをまたぐ処理も得意なため、エクセルに限らず多様な業務の効率化に役立ちます。導入することで、業務の手間が減り、生産性の向上や人的ミスの削減にもつながるでしょう。

エクセル(マクロ)

エクセルのマクロは、エクセル内での作業を自動化できる機能のひとつです。毎月の売上集計やグラフ作成など、同じ手順を繰り返す業務に向いています。

マクロはVBAという専用言語を使って操作を記録・実行する仕組みで、エクセル内の操作に特化している点が特徴です。ボタン1つで複雑な処理を一括実行できるため、作業時間の短縮が期待できます。ただし、エクセル以外のソフトとの連携には限界があるため、他システムとの連動が必要な業務ではRPAの方が適しています。

RPAで自動化できるエクセル業務

RPAは、エクセルで行う定型的な業務の自動化に向いています。なかでも繰り返し発生する作業は効率化しやすく、RPAを使うことで手作業の手間やミスを減らすことが可能です。

データ入力と転記

データ入力や転記作業は、RPAによる自動化がしやすいエクセル業務のひとつです。たとえば、受注システムからエクセルに顧客情報を転記するような作業は、毎回同じ手順で行うため自動化に向いています。手作業で入力する場合、どうしても時間がかかり、入力ミスが発生するリスクもあります。

RPAを活用すれば、あらかじめ設定したルールに基づいて、正確かつ素早く処理が可能です。ただし、紙の資料は対象外となるため、OCR(光学文字認識)などでデータ化した上での活用が必要です。

関連記事:AI-OCRとは?OCRとの違いやメリット・デメリット、製品の比較ポイントを解説

データの抽出作業

エクセルでは、入力や集計の前に必要な情報を抽出する工程があります。たとえば、メールに届いた注文データから必要な項目だけを抜き出す場合、手動だと検索やフィルター操作が必要となり、手間がかかります。

RPAを導入すれば、あらかじめ条件を設定することで、目的のデータだけを自動で抽出することが可能です。労務データや売上データなど、決まったルールに従って処理される情報であれば、RPAによる作業の置き換えがしやすいです。人の手による作業を減らし、スムーズな業務進行が実現できます。

データの集計

RPAは、あらかじめ決まったセル同士の集計作業も自動化できます。たとえば、複数のエクセルファイルからデータを集めて1つのシートにまとめたり、ピボットテーブルを自動で作成することが可能です。

これを手作業で行う場合、ファイルの確認やコピー、集計関数の設定などに時間がかかり、入力ミスも起こりやすくなります。しかし、RPAなら指定した範囲のデータを正確に処理できるため、再現性の高い作業が実現します。定期的に行う集計業務は、RPAでの自動化によって業務全体の効率化に貢献できるでしょう。

帳票やグラフの作成・出力

集計したデータを帳票やグラフとして出力する業務も、RPAで自動化することが可能です。毎月の売上データから納品書や報告書を作成する作業では、エクセル上にグラフや表を挿入する工程が発生します。

RPAは、こうしたテンプレートに合わせた自動出力が得意です。ただし、グラフ作成についてはRPAツールによって対応範囲が異なり、画像認識機能を活用するケースもあります。その場合、表示内容が変わると動作しないことがあるため、設計段階での確認が重要です。

RPAでエクセル業務を自動化するメリット

RPAを活用すると、エクセル業務におけるさまざまなメリットが得られます。ここでは、特に注目すべき3つのメリットについて解説します。

作業の正確性が向上する

RPAを導入することで、作業の正確性を高めることが可能です。日々の転記作業では、手作業だと数字の打ち間違いや入力漏れが起こることがあります。RPAで処理を自動化すれば、あらかじめ設定したルールに基づいて正確に処理が進むため、ヒューマンエラーの発生を防げます。

また、一度作成したRPAの処理手順は毎回同じように実行されるため、品質が安定しやすい点も特徴です。転記や集計といった業務の精度を保ちながら、時間の無駄を減らすことができるでしょう。

業務の遅延防止になる

RPAを活用すれば、業務の遅れを未然に防ぐことができます。たとえば、毎月決まった日に必要なデータ処理がある場合でも、人手が足りなかったり、担当者が不在だったりすると作業が滞る可能性があります。

しかし、RPAはスケジュールを設定しておけば自動で処理を開始できるため、人的な要因で作業が遅れる心配がありません。また、作業スピードも一定のため、納期のばらつきも抑えられます。

人件費・残業代の削減につながる

RPAによる業務自動化は、人件費や残業代の削減にもつながります。たとえば、毎日1時間かかるエクセルlの集計作業をRPAに置き換えた場合、その分の労働時間が不要です。手作業で行っていた業務が自動で完了することで、従業員が長時間労働をする必要もなくなり、コストの見直しにもつながります。

また、同じ作業を複数人で分担していた場合も、RPAに一任できることで人員をより重要な業務に振り分けられるようになります。業務の効率化とコスト削減を同時に実現できるのが、RPAの強みと言えるでしょう。

RPAでエクセル業務を自動化する時のポイント

RPAでエクセル業務を自動化するポイントを5つ紹介します。

自動化の対象業務を洗い出す

RPAを導入する前に、どの業務を自動化するかを明確にすることが重要です。たとえば、日々のエクセル作業を思い出し、「同じ手順を何度も繰り返している業務」や「ルールが決まっている処理」がないかを洗い出します。自動化に向いているのは、入力・集計・転記などの単純作業です。

曖昧な判断が必要な業務は、自動化に不向きとされています。あらかじめ業務をリストアップして分類することで、RPA導入後の効果を高めやすくなります。無理なく進めるためにも、まずは業務の整理から始めましょう。​

自動化したい業務をフローチャートを用いて作成する

業務を自動化する際は、作業の流れをフローチャートで見える化することが有効です。作業の順番や条件分岐を図で表すことで、業務の全体像がつかみやすくなります。

たとえば、「データを開く→特定のセルを集計→グラフを作成→保存」といった流れを図で示せば、RPAの設定もしやすくなるでしょう。頭の中で処理を組み立てるだけでは、抜けやミスが発生しやすくなります。

費用対効果があったかどうかを分析する

RPAを導入したあとは、その効果をしっかりと振り返る必要があります。どのくらい作業時間が減ったか、ミスがどれほど減少したかなど、数値で見える形にしておくことが重要です。

たとえば、月10時間かかっていた業務がRPA導入で5時間になれば、時間とコストの両方でメリットがあります。効果が見えないまま運用を続けると、無駄なコストにつながる恐れもあるため、導入後に定期的な評価を行うことで、RPAの活用をより良いものにできるでしょう。

テンプレートを活用する

RPAの設定には一定の知識が必要ですが、テンプレートを活用すれば作業の負担を軽減できます。あらかじめ用意されたテンプレートを使えば、業務ごとの設定項目を一から作成する必要がありません。

エクセルの転記や集計といったよくある処理は、多くのツールでテンプレートが用意されているため、RPAの導入ハードルを下げられます。テンプレートを活用することで、初めての導入でもスムーズにスタートしやすくなるでしょう。

一度に全ての業務を自動化せずスモールスタートで実施する

RPAの導入は、少しずつ段階的に進めることが成功のポイントです。すべての業務を一度に自動化しようとすると、設定ミスや対応の負担が大きくなり、失敗の原因となることもあります。まずは、処理が単純で効果が出やすい業務から始めましょう。

まとめ

RPAは、エクセル業務の中でも特に繰り返し作業やルール化された処理を得意とし、自動化による大きな効果が期待できます。マクロとの違いを理解し、対象業務の選定や導入ステップを丁寧に進めることで、作業の正確性向上やコスト削減も実現できるでしょう。

まずは、小さな業務から自動化を始め、効果を確認しながら少しずつ活用範囲を広げていくことが、RPAでエクセル作業を効率化するための成功のポイントです。

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