皆さんこんにちは。
今年も残すところあと3週間。クリスマスや年末年始をイメージさせるCMが流れ、イルミネーションが点灯し、何をしていても浮足立つ季節になってきました。今年一年を振り返ることも増えたと思いますが、2021年は皆さんにとって充実した1年になりましたでしょうか。
今月も「RPA HACK」は11月のニュースを厳選し皆さんにお届けします。
毎日の業務で忙しい皆様にサクッとRPA業界の動向を掴んでいただくためにこの記事は10分で読み終えることが出来る分量になっています。お時間に余裕のある方はリンク先に飛んで詳細をお確かめください。
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目次
【2021/11/04】NTTデータがさいたま商工会議所に対して「WinActor」のシェアリングメニューを提供開始
画像はWinActor公式HPより引用:https://winactor.com/
2021/10より、さいたま商工会議所(会員数12,175事業所 2021/3/31現在)に対して、RPAソリューション「WinActor」のシェアリングメニューの提供を開始しました。
本メニューは、さいたま商工会議所が取り組む「身の丈IT支援事業」(注)のDXツールの一つとして、中小企業でも使いやすいサービス体系・価格で提供されます。引用:https://winactor.com/news/35912/
DXという言葉やRPAの効果が広く認知されたことにより、現在では多くの企業がRPAの導入・開発に取り組んでいますが、未だ課題は多くあります。その1つとして挙げられるのが「中小企業に置けるRPA導入の難しさ」です。 さいたま商工会議所では市内の中小・小規模事業者がこういった課題に悩むことなくデジタル化を推進するために「身の丈IT支援事業」に取り組んでいます。「身の丈IT支援事業」は「身の丈IT診断」「シェアリングモデルの提供」「アフターフォロー/サポート」に分類することが出来、この3つが好循環することで地域の中小企業のデジタル化が推進される見込みです。この中の「シェアリングモデル」ではDX推進時に役立つRPAやAI-OCRに使用時間や項目数の制限を設け利用者全体で共有することで利用価格のスリム化を実現しています。
その理由は「ITリテラシーの不足」や「マニュアル化されている業務が少ない」など、複数ありますが、最も大きな原因として考えられているのが費用面での障壁の高さです。RPAの導入・運用・保守費用は高額であり、最低でも年間数十万~かかる他、自社での開発が難しく外注をする場合はさらにコストがかさんでしまいます。
▼中小企業のRPA導入事情についてもっと知りたい方はこちらもチェック▼
身の丈IT支援事業について詳しくはこちら(さいたま商工会議所公式HPに移動します)
2021年10月1日より、NTTデータでは「DXツール SAI-デジ」のラインナップの1つとしてWinActorシェアリングメニューを構築し、提供しています。従来1端末につき1ロボットだったものをさいたま商工会議所の元、複数の企業(従業員100名以下の企業に限る)での共有を可能にすることで、WinActorを安価に提供することが出来ます。
NTTデータは今回のさいたま商工会議所との取組をモデルとし、今後RPAの単独導入が難しい中小企業に対し、利用拡大を推進していきます。これにより地域経済を支える中小企業の生産性や効率性が向上し、活性化が期待されるのではないでしょうか。
【2021/11/11】UiPath社が最新調査レポートを発表、2025年には経済効果が550億ドルに成長
ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation 以下「RPA」)ソフトウェアにおけるリーディングカンパニーの米UiPath(ユーアイパス)社は本日、世界経済に対する同社RPAの貢献度を検証したIDC社の最新リサーチを発表しました。UiPath社の委託でIDC社が実施したIDCソートリーダーシップホワイトペーパー「The Economic Impact of UiPath Robotic Process Automation」には、以下のように述べられています。「UiPathユーザーがRPAソフトウェアの活用により期待できる経済効果は、2021年の70億ドルから2025年の550億ドルへと非常に速いスピードで増加するでしょう」引用:https://www.uipath.com/ja/newsroom/idc-research-finds-economic-benefits-uipath-will-grow-55-billion
70億ドルから550億ドルの成長。日本円で約6兆2,785億3881万円という非常に大きな成長はいったい何から生まれるのでしょうか。IDC社はこの成長の要因の1つとして「雇用の創出」を予測しています。
IDC社によればUiPath RPAを使用することで2025年までに7,300万の新しい雇用が創出されるとのこと。しかし現状として、RPAに対する関心が集まる一方で、「RPA=人間の仕事を奪う」と言うイメージは残り、企業でのRPA導入時に経営層と現場担当者との間に温度差が生じてしまうのも事実です。つまりこの予測は私たちがRPAに対して抱くイメージとはかけ離れていますが一体どういうことなのでしょうか。
RPAによって置き換わる、言い方によればRPAに奪われる仕事があるのは事実です。しかしIDC社の見積もりによると、RPAによって不要になる仕事1件につき新しい仕事2件が創出されることが分かりました。この見積もりは今後のRPAの進化次第で変化し、RPAによって不要になる仕事1件につき4件の仕事が創出されるようになる可能性もあります。
テクノロジーによって人間の業務が代替されるのは今回が初めてのことではありません。18世紀半ば~19世紀ごろには職人(ブルーカラー)が手作業で行っていた業務が産業機械(ロボット)により代替されました。ロボットという新たなテクノロジーが生産性の向上をもたらし、新たな雇用機会を創出したことは言うまでもありません。
UiPath社の学習担当シニアバイスプレジデント、トム・クランシー(Tom Clancy)はこう述べています。「これまでの新しいテクノロジーがそうであったように、RPAもAIも新たな雇用機会を創出するでしょう。実際、すでにこれらのテクノロジーは雇用を生み出しています。したがって、企業にとって、より充実した活力ある従業員を生み出すために、自動化や他のデジタルテクノロジーのトレーニングを行い、これらを利用できるようにすることは、必須の要件です。」
私たちに必要なのはRPAやAIといった新しいテクノロジーを拒み現在の仕事を守ることではなく、これらのテクノロジーがもたらす生産性の向上と可能性を最大限に引き出すためにスキルアップを急ぐことなのですね。
【2021/11/30】2022年度版RPAサクセスカオスマップが公開、業界理解を一目で
RPA専門のメディア「RPA HACK」、RPA導入後の社内開発者研修サービス「Robo Runner(ロボランナー)」等、RPA領域で包括的にサービスを展開するPeaceful Morning株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:藤澤 専之介 以下「当社」)は、RPA導入・推進を取り巻くユーザーの課題を解決するサービスをまとめた「RPAサクセスカオスマップ2022年版」を公開します。
「RPAサクセスカオスマップ2022年版」<掲載サービス詳細ガイドブック付き>は、無料ダウンロード可能です。引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000039595.html
今年もPeaceful Morning株式会社よりRPAサクセスカオスマップが公開されました。このカオスマップでは、RPAを導入、運用する過程を「情報収集」「ツール選定」「導入・開発」「運用・発展」の4つに分類し、その状況に合わせて課題解決に役立つサービスを示しています。
カオスアップが初めてリリースされた2018年に掲載されたRPA関連サービスの数は63サービス。ここからRPAの認知度や普及率は右肩上がりに増加し、2022年度版に掲載されたサービス数は210サービスと約3年で3倍以上になりました。
RPAに関連するサービスが増え、頼る存在が増えた一方で、サービスの枠組みが複雑化し抱える課題や状況に適するサービスを選択することが難しい状況も生まれつつあります。そのような状況下でRPA担当者の方々が課題に直面したときに適切な情報にたどり着けるように、「RPAサクセスカオスマップ2022年版」として情報をまとめました。同時に「カオスマップGUIDE BOOK」を参照することでサービスの詳細を体系的に把握することが可能です。
RPA推進の課題は導入時のツール選定や初期のプランニングに留まりません。1つの成功例をモデルとし、社内に自動化領域を広げていくことこそが重要でありその為には独りよがりになるのではなく社外のサービスを部分的・効率的に利用することがカギとなってきます。
Peaceful Morning株式会社ではこのカオスマップがRPA担当者のサービス選びの手助けとなることを願っています。
▼RPAサクセスカオスマップ2022年版のダウンロードはこちら▼
1年の締めくくり、2021年もお疲れ様でした!
11月のニュースを抑えて頂けたでしょうか。
2021年7月より始まったニュース記事も本記事で5本目、忙しい皆さんの情報収集に貢献できれば幸いです。残りの日数も少なくなりましたが、今まで通り気を引き締めて業務に向き合い、気持ちよく2022年を迎えましょう。
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