2025年の崖を乗り越えるソリューションとは――「ユーザックシステムソリューションフェア 2020~DXで切り拓く令和時代のワークスタイル~」イベントレポート

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)をはじめとする業務改善のためのソリューションを紹介するイベント「ユーザックシステムソリューションフェア 2020~DXで切り拓く令和時代のワークスタイル~」が2020年3月13日にオンラインで開催された。

経済産業省が2018年9月に公表した「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート」によると、2025年には国内のIT人材が40万人規模で不足し、構築から21年以上が経過する基幹系システムが6割を超えることが予想されている。

目まぐるしく変化する環境の中で、未来を見据えながら個人として、また企業として取り組むべきことは何か。当日行われた講演の中から2講演をピックアップしてレポートする。

自動化ロボット40業務を作成! ~昭和電機がRPAを導入して2年間の成果と事例~

昭和電機株式会社 経営管理部 ICTシステムグループ 兼 総務グループ 栗山 隆史氏

RPAを導入してから2年間で40業務を自動化した昭和電気株式会社(大阪府大東市)の事例が、昭和電機株式会社 経営管理部 ICTシステムグループ 兼 総務グループの栗山隆史氏より紹介された。

昭和電機株式会社は1956年に設立された歴史ある会社で、大阪本社工場の他に三重県伊賀市と滋賀県高島市に製造拠点を持つ。

事務系の労働時間の削減や定型作業のロボット化による人的ミスの防止、業務手順の見える化と改善、新たな業務の創造を目的として、2017年9月にRPA導入が開始された。

栗山氏によると、導入した当初は週報の集計と再発信、勤怠の未入力者への注意喚起メールの発信をRPAにより自動化していたという。2017年11月には各部署へのヒアリングを行うことで46業務を抽出、2018年9月に23業務の自動化を実現し、削減した時間は月間218時間に上った。

次に栗山氏により、2019年の開発体制と実績が明らかにされた。RPAツールはWinActorとAutoジョブ名人、Autoメール名人を使用。開発及び維持管理は社内の情報システム担当者3名と社外SE1名が担当している。2019年9月の時点で40業務をロボットに置き換えることに成功し、削減した時間は月間340時間を超えるという。

栗山氏は、RPA化した業務を分析すると以下の7種類に分けられることを紹介した。

1.異常な状態のアラームを発信する
2.レポートを作成する
3.定期的に情報を通知する
4.情報を照合する
5.顧客企業への情報提供(社内部署経由)
6.データを集計する
7.台帳の作成

RPAに置き換えた作業時間で最も多いのは30分以内の業務と5分以内の業務であり、その次に61分以上の業務、10分以内の業務、60分以下の業務と続く。

続いて栗山氏は、RPA化の具体的な事例について以下の6例を紹介した。

1.納期回答ロボット
2.営業部の各アラームリストを出力するロボット
3.アルバイトの勤怠確認ロボット
4.請求書の確認・督促ロボット
5.インターバル時間のアラーム発信ロボット
6.会計データの照合ロボット

最後に栗山氏は次のように述べ、講演を締めくくった。

「これまでは定型業務に追われ、本来着手すべき業務の一部が手つかずのままになっていた。RPAで定型業務を自動化することで本来の業務を実施できるようになり、企業としての競争力を保てていると感じる。今後もこれまでに学んだことを生かしながら業務改善に取り組んでいきたい」

AI-OCRとRPAが変えた! 膨大なFAX帳票の業務改革~「ITで何とかならないか?」人手不足を解消した生コン会社のRPA導入プロジェクト~

株式会社吉田東光 IT室 室長 益田 栄治氏

AI-OCRとRPAの連携により、FAXで送られてくる膨大な量の出荷実績報告書の処理業務を自動化した株式会社吉田東光(埼玉県さいたま市)の事例が、同社IT室 室長の益田栄治氏とユーザックシステム株式会社 業務自動化推進チームリーダーの渡辺大輔氏より紹介された。

株式会社吉田東光は、関東圏一円における住宅関連資材の販売を行っている会社である。商品構成は生コンが50%以上、鉄筋・金物、骨材・ブロック、各種建材・エクステリアなど多岐に渡る。

益田氏によると、生コン業界ではプラントからミキサー車で工場現場まで運送し、打設後に納品数が確定するため、すべての取引先に対する売上計上は、仕入先からの出荷実績報告書に基づいて行っているという。毎日200社以上の仕入先からFAXで送られてくる出荷実績報告書は、すべて形式や書き方が違うために人手で入力することを余儀なくされていた。

ある時これ以上の人員増加が不可能と判断した生コンセンター長が「ITを活用して、何とかならないか」と提案し、それがRPA導入の決め手になったという。

益田氏は以下の流れでRPAツール「Autoジョブ名人」とAI-OCRが連携し、売上入力業務の一部が自動化されていることを説明した。

1.FAXで送られてくる出荷実績報告書をPDF化
2.AI-OCRによるPDFデータの読み込み
3.「Autoジョブ名人」による生コン予定データとのマッチング
4.生コン売上入力

また、スクリプトの作成を以下の手順で行ったと述べた。

1.目的・要件を明確にする
2.機能を洗い出す
3.処理の順番を確定する
4.各機能で必要なツールとその使い方を決める
5.各機能をできるだけ詳細にブレークダウンする
6.機能ごとにスクリプトを作成する
7.6.のスクリプトを連続処理するスクリプトを作成する

最後に益田氏は、RPAとAI-OCRの連携ではRPAと人の作業の切り分けや、スクリプトの安定とエラー対応、マッチングの難しさを感じたと語った。今後は生コンセンターの現場に協力してもらうことや、対象仕入先の拡大に伴う機能追加、費用対効果の追求などが課題になってくるとの見解を示した。

続いてユーザックシステム株式会社 業務自動化推進チームリーダーの渡辺大輔氏が、OCR検討のポイントや製品についての紹介、OCR連携に役立つAutoジョブ名人、Autoメール名人の機能紹介を行った。

ユーザックシステム株式会社 業務自動化推進チームリーダー 渡辺 大輔氏

渡辺氏によると、OCRの認識精度や設定方法は、手書きか印字かや読み取る帳票の種類などによって変わってくるという。精度を上げるためには、読取テストや試用期間を設けた方がよい。

また、運用する際には読取結果の確認と修正、OCRで読み取るべき帳票とそうでない帳票の切り分け、照合やRPAなどの外部システムとの連携が必要になってくると述べた。

渡辺氏は推奨するOCR製品として以下を挙げた。

1.ネットスマイル株式会社 AIスキャンロボ
2.株式会社ハンモック AnyFormOCR
3.株式会社インフォディオ スマートOCR
4.株式会社PFU DynaEYE

また、OCR連携に役立つAutoジョブ名人とAutoメール名人の機能として以下の4点を挙げた。

1.OCRから出力された読取結果を連携ファイルとして登録する
2.OCR読取結果のマッピング、項目追加マスタ参照、計算機能
3.OCR読取完了を監視し、RPAを実行
4.メール受信データの自動連携

そして渡辺氏は、RPAの選定ポイントについて次のように語った。

「導入コストやシナリオ作成の容易さはよく聞かれるRPAの選定ポイントである。これに加えてRPA製品の性能も重要なポイントだ。しかし、これだけでは十分とは言えない。稼働安定性や保守・サポート体制もRPAの選定の際に確認しておかなければならない。これらの点においてAutoジョブ名人・Autoメール名人は優れていると言える」

最後に渡辺氏はRPAをOCRなどの他のソリューションと組み合わせることでより多くのことが可能となることを紹介し、講演を締めくくった。

 

「Autoジョブ名人」リモートデモ(オンラインデモ) https://www.usknet.com/remote/
お問合せフォーム https://pages.usknet.com/inquiry.html
RPAの専門情報誌「RPAマガジン」https://www.usknet.com/useful/rpa/rpamagazine/

 

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