しくじり先生の弟子が語るRPA導入におけるUXデザイン

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RPA HACK編集長の藤澤専之介です。

RPA界隈で、RPAしくじり先生ディップの進藤圭さんを知らない人はほぼいないと思うのですが、RPAしくじり先生には弟子がいるのをご存知でしょうか?

ディップ株式会社でRPAの推進責任者をしているRPAしくじり先生弟子の亀田重幸さんです。

ディップといえば、最近AI・RPA領域に5年で500億円投資するというニュースが出て、業界を驚かせました。

今回は大注目ディップ亀田さんに「RPA導入におけるUXデザインの大切さ」というテーマで語っていただきました。

過去のRPAしくじり先生進藤圭さんの記事↓

RPAしくじり先生の弟子”亀田さん”はどんな人?

ーーはじめまして。まずは亀田さんのことを教えてください。

 はじめまして。2007年にディップに入社し、3年間はインフラエンジニアをしていました。もともと自分のアイディアを形にすることが大好きで、インフラエンジニアを経験した後は新規プロダクトに関わりたくてバイトルのiPhoneアプリを作っていました。その後、社内で新規事業立上げまくって、有名なサービスでいうと、AINOWというAIの専門メディアの立上げもしていました。このような経験をしてきているので、新規事業の立ち上げとサービスデザインを得意としています。

RPAしくじり先生の弟子亀田重幸さん

ーー新規事業作りのスペシャリストですね!!現在はどんなお仕事がメインなのでしょうか?

 今は2つメインの仕事がありまして、(1)社内のRPA推進担当責任者と(2)社内の営業支援サービス責任者をしています。

 私とRPAしくじり先生進藤とこれまでのすみわけでいうと、外部に向けた発信は進藤、社内でRPA導入を形にするのは私といった役割分担でやってきました。

 

ーー縁の下の力持ち!!今日はどんな話をしていただけますか?

 実はちょうど、noteを書いたんですよ。RPAはツールに寄った話が多く語られますが、ユーザーに寄った話をしたいなと思っています。

 RPAツールの何を使っているかという話はそこまで大事ではないと思っていて、ユーザーが何に困っているかをちゃんと知ったうえでロボットの開発、展開、修正について考えることが重要だと考えています。ユーザーのことを考えてプロジェクトを進めることが大切なので、新規事業でよく使う考え方なのですが「UX(ユーザーエクスペリエンス)」の話をしたいと思います。

UXとは・・・ユーザー が製品・サービスを通じて得られる体験のこと

 

優先すべきは業務に携わるユーザ行動と心理

ーーユーザーのUXが大切だと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

 以前、AIの導入を社内で検討した時に、「ディープラーニング使ってみよう!」となって結果こけました。こけたのはなぜかというとディープラーニングありきの議論になって「誰が何の目的で導入するのか?」がなくなっていたんです。RPAについても同じことが起きがちです。

 ユーザーを深く理解できれば、目的をヒアリングしながら「そもそもその仕事なくても良いのでは?」といったことを突っ込んで話すことができます。最近の部門からの相談でいうと、パソコンのログを面倒だからロボで取りたい・・・という相談があり、そもそもそのログって何に使ってますか?使っていないのであればログを取る業務自体いらないのではないですか?といった話をしました。ユーザーを深く理解した上で、そもそもその仕事はやる必要があるのか?といったことまで突っ込んでコミュニケーションすることを意識しています。

 

ーーUXデザインする上で大切なことなんでしょうか?

 「ユーザーは誰で何に困っているのか?」これを把握することが一番大切です。RPAを使う部門の人はどんな人なの?何が一番面倒なの?ってところです。

 

ーーユーザーを知るためにできることってありますか?

 新規事業立ち上げの時に使うリーンダイアグラムというものを使っています。(以下図)普段の業務改善の時によく使っていて、「課題」と「解決策」の発想をよく使っています。今の業務をリーンダイアグラムの中の代替製品として考えたらよいと思います。

 解決手段のところも、RPAだけではなく、「その解決手段はロボットでいいですか?アウトソーシングもありますよ。」など提案していくイメージです。

リーンダイアグラムを参考に亀田さんが作成された「RPA設計シート」

ーー普段、RPAの導入を部署で検討する際、どのようなことをしているのでしょうか?

 例えば、以下のようなことを整理します。

 ・業務に当たっているユーザはどんな人か?(ITリテラシーは?)
 ・ユーザは1日のうち、どのくらいその業務に縛られている?
 ・どんな業務にストレスを感じている?
 ・他に解決する手段はないか?
 ・業務に無駄はないか?
 ・業務が楽になると、どのくらい幸せになれるのか?

 ロボット導入を決めてしまうと、業務は現行のフローのままで自動化を進めていくことになることが多いので、手戻りの出来ない状態になる前に業務の把握に気をつけています。システム開発の要件整理にも近いですが、仮にロボット導入に至った際、ロボットが容易に導入できるように上流の話をなるべくしています。

 

UXを意識した成果

ーーUXを意識してRPA導入をやったとき、どういう素晴らしさがあるのでしょうか?

 1日の業務は8時間です。ユーザーの体験を意識してRPA導入を行えば「仕事が楽になった」という体感値を最大限に引き上げられると考えています。「会社として削減時間が1万時間できました」というニュースを時々耳にしますが、1人1人を見に行った時に削減時間が1日10分だったらタバコ1本吸っておわりです。これで楽になったという体感ができるのか?

 当社であった事例なのですが、入力業務で画面のコピペをして入力業務をしている方がいました。作業は慣れていて入力が早いので、1日30分間程度でその仕事は終わります。そして、その仕事を毎日特定の時間、特定のPCでやっていました。これが自動化されたときに「気持ちが楽になった。」という話を聞きました。時間だけでない、気持ちが楽になる、眼と手が疲れないといったことも含めて、削減した時間だけでなく、どれくらい仕事が楽になったかという気分の体感値を高くしたいなと思っています。体感値をもっとも高くするには、ユーザーがどんな業務にストレスを感じているのかについて深く知ることが大切です。

 

ーーとても勉強になりました!亀田さんの今後の活動についても教えてください。

 いままでは中の人としてやってきましたけど、今後は外の人もやっていきたいなと思います。また、中の活動では今10部署くらいがRPAを使っているがまだ全社ではないので全社の取り組みにしたいですね。そしてその中の取り組みを外に還元していきたいと思います。

 

まとめ

 社内のRPA担当者が現場に業務ヒアリングする際どのように行えばよいのか?と悩んでいる人は、ぜひ亀田さんの作成された「RPA設計シート」を使ってみましょう!(こういったフレームがRPAにはまだ少ないので、大変貴重だなと感じています。) 

 またユーザー起点のリーンスタートアップの考え方は、RPAがリーンかつ、ユーザー視点が必要なプロジェクトであるため、RPA導入に活かせるエッセンスが大いにあるなと感じました。リーンスタートアップでは、ソリューションからではなく、(1)ターゲット設定、(2)課題設定から始めるフレームワークが多く説かれています。どうしてもソリューション(手段)に目が向きがちなRPAだからこそ、今一度ユーザー起点のリーンスタートアップを勉強してみても良いかもしれません。

 リーンスタートアップについて学んでみたい!という方はこちらの記事がお勧めです。

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