RPAしくじり先生進藤圭さんに注目のクラウド型RPAについて聞いた!

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SaaSのクラウド型RPAの普及が進んでいます。

SaaSのクラウド型RPAベンダーの動きとして、

2018年11月14日(水)にクラウド型RPAのBiztex cobitを開発・販売しているBizteX社の大規模なカンファレンスが行われました。また、DeNA社やWantedly社なども活用するチュートリアル社のRobotic Crowdは2018年10月1日に正式リリースされています。

クラウド型RPAに対する注目も日々高くなっており、RPA HACK(ハック)としてもクラウド型RPA特集をしたい!と考えこの領域に詳しい方にインタビューをしました!

 

今回インタビューにご協力いただいたのは、RPAしくじり先生として有名なディップ株式会社 次世代事業準備室/dip AI.Lab室長の進藤圭さんです。

進藤さんといえば、自社でのRPA導入の失敗をしくじりとして披露し、RPA DIGITAL WORLDでの登壇など、もっとも面白くRPAについて語れる登壇者として有名です!

注目を集めるクラウド型RPAについてお話を聞いてきました。

 

進藤圭さんとは?

RPAしくじり先生として有名な進藤さんですが、肩書は全然しくじっていません…むしろピカピカ光っています・・!!

 

ディップ株式会社 次世代事業準備室・dip AI.Lab室長 / 株式会社GAUSS 取締役 / 株式会社JollyGood 取締役

早稲田大学を7年かけ卒業後、ディップに新卒入社。営業職、ディレクター職を経て、開始後3年で15億円の売上に成長した看護師人材紹介「ナースではたらこ」事業化など、40件以上のサービス企画に参加。新規事業責任者、アニメの舞台めぐり「聖地巡礼マップ」、人工知能ニュースの「AINOW」、スタートアップニュースの「StartUpTimes」等の変わり種メディアチームの責任者。

スタートアップ支援では投資担当を兼ね「AI.Accelarator」「HR Hack Fund」ファンド責任者、「ASAC」青山スタートアップアクセラメンター、「OIH」大阪イノベーションハブメンターなど。

 

進藤さんについて詳しく知りたい方はこちら

 

RPAとの出会い~RPAしくじり先生誕生

ーー進藤さんはいつ頃からRPAに関わっていらっしゃるのですか?

もともとは私、検索エンジンのサービスの営業として入社したんですよ。Indeedみたいなやつをディップがやっていて。営業をやっていたんですけど、そのころシステムに関するチームが弱くてほぼないに等しかったので、そちらに異動しました。

2008年頃、求人の検索エンジンでは、インターネット上から、ホームページをクローリングして集めてくるんですけど、精度が低くてですね。それを派遣社員の方が手で打ち直すっていう作業をやっていたんです。これをSeleniumを使って自動化できねーかっていうので、開発をしたのが一番最初でした。

 

ーーそこからRPAに関わっていらっしゃるわけですね。

たまたまですよ。今考えれば、あれRPAだったねっていうやつなんですけど。

その時はそんなこと全然思ってなかったです。2008年だとまだ自動化といったらSeleniumRocketMouseくらいだったと思います。

 

ーーそのあとはどうRPAしくじり先生につながっていくのでしょうか?

2009~2010年くらいに1回RocketMouseで自動化をしたことがあって。ディップのアルバイト求人サイトのほうに、動画をたくさん載せてるんですけど動画のアップ作業を昔は手作業でやっていたんですよ。それをRocketMouseで自動化するっていうのをやったのが2009年くらいでそれ自体はうまくいきました。その次がオンプレミスですね。BizRobo!とまだ日本語化されてないUiPathとかその辺を一通り触ってみて体験をしてみました。そのあと、クラウド型のBizteX cobitを導入したのが2016年。cobitができ始めた頃に導入をして、現在はRocketMouse、BizteX cobit、Robotic Crowdの3種類を自社では活用しています。ここまでRPAを活用しながら失敗して、ちょろっとうまくいき、また失敗して、ちょろっとうまくいくって感じですね。この経験を伝えているのが「RPAしくじり先生」です。

 

RPAしくじり先生となった進藤さん

クラウド型RPAとは?

ーークラウド型RPAとはいったい何なのでしょうか?

世の中でクラウド型RPAと言われているものは実は2種類あって、1つはAWSの環境においているオンプレの変形版。もう1つはいわゆるSaaSのRPAでクラウドの中でも、ほんとにインターネット環境の中だけにいて、インターネット環境から使うことを前提に設計されているもの。以上の2種類があります。いわゆるオンプレの置き換えのAWSに置きましたというRPAは今どんどん増えていますね。これは当たり前っちゃ当たり前ですよ。もう1つのSaaSのクラウド型RPAは今ようやく始まったマーケット。導入企業もまだ100社前後といった感じです。

 

ーー今回はSaaSのクラウド型RPAについてクラウド型RPAと呼んで質問していきます。日本のクラウド型RPAは今どれくらいあるのでしょうか?

日本でいうと、BizteX cobitRobotic Crowdの2つがあります。今はこの2社で、BizteX cobitが一番画面が簡単。やや上位版、機能が複雑で難しいことができるのがRobotic Crowdといった感じです。

 

クラウド型RPA導入のきっかけ

ーーなるほど、まだ少ないのですね。非常に早い段階からクラウド型RPAの導入をされていたとのことですが、クラウド型RPAを導入したきっかけは何だったのでしょうか?

そもそもオンプレミス型の導入失敗がきっかけです。オンプレサーバーに置くセキュリティー上の難易度が異常に高かったということと、オンプレ型RPAの画面が難しすぎて当時は誰も使えなかったんですよね。

 この2点があったので、普通にSaaSのサービスみたいに簡単に使えるRPAってありゃいいのにねっていうところから始まりました。で探してみたらなかなかなくて、そんなのないんかねって検索していたらたまたまBizteXのサイトにたどり着いて、「あ、あるんだ!」みたいな感じでした。

それ以来忘れてたんですけどしばらくしたら、BizteXの嶋田さんがディップで運営しているAI.Acceleratorに応募してきて「お、これなんか見たことある。RPA、あ、俺好きやん」みたいな感じで一緒にプロダクトを作っていったみたいなのが一番最初です。

とにかく難しいことできんでいいから、画面だけ簡単にしようってやったのがcobitでしたね。最初はLPだけあるみたいな状態でしたが、コンセプトはあって「オンプレミス環境に置かなくてよくて、誰でも触れる」みたいなものでした。

 

ーー貴社ではどの部署でクラウド型RPAが導入されているのでしょうか。

今ロボットを作ってるのは求人広告の制作チームで、ライターやディレクターなどが使っています。あとは経理や総務といった管理部門。営業はまだ触ってないですが作られたロボットを動かすボタンを押すぐらいのことはあります。

 

クラウド型RPAのメリット・デメリット

ーー実際クラウド型RPAを社内で活用されていて感じているメリット・デメリットとして感じていることはありますか?

まず、メリットとしては環境セットアップがいらないということですね。クライアント型だとPCがいるし、オンプレ型だとまずサーバインストールしてユーザーに使わせるのにもIDを振るとかっていうことをしなきゃいけないじゃないですか。クラウド型の場合はこれがいらない。ここにアクセスして、ログインしてっていうので終わるっていうのがまず一番のメリットかな。

2つ目に簡単に操作できるという点があります。オンプレ型とかクライアント型だと、使ってみようと思って開いたときに何をしていいかわかんないじゃないですか。初めて画面をみて「ん・・・?」 っていう世界から始まるんですけど。クラウド型のBiztex cobitの場合は何となく、なんかこれコピーして作れば作れそうみたいな、先入観上のNGがないっていうことがありましたね。

 

      

※代表的なクラウド型RPAベンダー2社

 

ーーなるほど。面白いですね!

もう、やばいじゃないですか。うち一番最初に某RPAツールを現場に使ってもらったんです。触っていって覚えればそんなに正直難しくないんですよ。ただもう拒絶反応がすごくて。ほんとなんかWindowsの初期みたいな、「使えるか!」みたいな空気になって(笑)なのでそこのとっつきやすさ、始めやすさ、あと精神的負荷の低さがメリットですね。

オンプレ型とか、クラインアント型については触る人は情シスなんでエンジニアっぽい人が必要なんですけど、できるだけ末端で使うツールの部分はエンドユーザーが作れるようにしないと破綻する。実際結構破綻している会社が多いですけど・・・、現場でオンプレさわらせようとか結構無茶なことをやっている会社があるので。

 

ーー逆に、デメリットに感じられているところはありますか。

ありますよ。個人情報を扱いづらい。一応クラウド型という手前個人情報を触りにくいっていうのはありますね。

あとは結局ステップ数の管理にどこもなるので、ロボットをたくさん作るとコストが合わなくなってくるという点もあります。

 

ーー特に個人情報のところに関しては、人材業をやってらっしゃるとついて回る問題ですよね。

だから、元データを作るところは情シスが個人情報に配慮 してちゃんと作ってそれをクラウド上にあげて、cobitを現場が使う、そうゆう構造で運用しています。

 

ーーロボットをたくさん作るとコストが合わなってくるについて、料金体系が従量課金のクラウド型RPAの場合だとROIの観点で最初はメリットを感じたんだけど、ここまで使うとメリットなくなっちゃうよねみたいなことっていうのは起きますか?

起きると思います。なので、クラウド型RPAを使うときにお勧めしているのは、短い業務からやるということ。短い業務しかやらないといったほうがいいかもしれないですね。よく5分以内でできる仕事かどうか?という基準を言っているのですが、この5分以内の短い仕事=ステップ数の少ないものからやっています。ステップ数が多ければ多いほど、どちらかというとオンプレに向いてるんですよ。短いステップで、たくさんの人がやっている業務をロボット化してしまえば、ROIが合うと思います。

 

RPAツール1つでどうにかするのは難しい

ーー著書「いちばんやさしいRPAの教本」の中で複数のRPAを使う形が今後は増えていくのではないか?と書かれています。

 みんな1つのRPAツールでどうにかしようとするんですけど現実は無理だと思ってて。WindowsのExcelとか表計算系のソフトウェアを扱えるものって、プロっぽい機能を乗せざるを得ないのでどうやってもUIが複雑にならざるを得ない。なのでエンドユーザーコンピューティング(EUC)できるようにしましょうっていうのはたぶん無理な話で。ここは今まで通りオンプレのSEだったらわかるけどっていう世界。ですのでオンプレ型とクラウド型をハイブリッドで使うという選択もありだと思います。

これからどんどん変わっていくのはエンドユーザーコンピューティング(EUC)のほうで、今は汎用型みたいになってますけどだんだん特化型みたいなものが出てくると思います。経理専用とかね。このような世界が来るだろうなとイメージしています。

 

 

ーー特化型というのをもう少し詳しく教えて頂けますか?

例えば、大体どこの会社も①経理がやってる作業、②使っているERP、③従っているルールってほぼ一緒なんですよ。だからここはテンプレートのRPAが出てくるはずです。オービック専用の勘定奉行RPAとかSmartHR専用RPAとか。

結局ERPは抜けきれないし、SaaSのサービスはどんどん入ってくるしとなると、間を渡せるものが今ないんですよ。結局今みんな不思議なことをやってるでしょ。オービックから抜いたデータを成型して、成型したデータをSFAに入れてみたいなことをやってたりするじゃないですか。不思議なことなのだけど、ERPとSaaSが仲良くなるっていうのはないんだろうなという風に思っているので、特化型RPAはこういったところで活躍すると思います。

 

クラウド型RPAを導入する上の注意点

ーーこれから、SaaSのクラウド型RPAを導入する企業は、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか?

クラウド型RPAの場合はまず、今やられている業務がExcel中心かどうかをお聞きします。Excel中心で、それがセキュリティ上の理由などでスプレットシートに上げられないものだったらやめておいたほうがいいということをよく言ってます。

もう一つはクラウド型RPAは無料お試しで触れる期間があるのでその期間に触ってみましょうとアドバイスをしてます。

 

ーーツールを使う人のITリテラシーはどれくらい求められるのでしょうか?

そうですね。BizteX cobitはSaaSを使ったことがあるとか、インターネットが得意であるというレベルくらいの方にお勧めしてます。Robotic Crowdは、HTML、CSS、をコピペでも書いたことがある、Wordpressの管理画面を使ったことがあるというレベルでご案内しています。

これがオエッてなるようだったらRobotic Crowdはやめておいたほうがいいし、cobitもおんなじで、ある程度SaaSの画面とか、インターネットが得意な人じゃないとオエってなるんでやめときなはれっていう話をします。

 

クラウド型RPAの未来

ーー今後のクラウド型RPA、どのように進化していくのでしょうか?

あ~、2つあると思っていて。1つはとにかくUIが簡単で誰でも作れるというものという方向性。もう1つはロボットの組み合わせで業務で高度なことをすることができるという方向性です。なんて例えたらいいんだろうな~。Webサイトに例えるなら、前者は誰でもwebサイトが作れるという方向性です。誰でも作れるについては、ほんとに営業職が作れるイメージですね。お客さん向けのレポートを自動化するとか、お客さんに送る年賀状のあて名書きを自動化するとかそういった話です。

また後者は、Wordpressみたいにプラグインをたくさん使えば高度なことができるっていう方向性があると思ってて。経理のオービックのロボットと、SmartHRで勤怠を入れるロボットと、セールスフォースから売上データを引っ張ってくるロボットがいて、3つ組み合わせて経営レポート作るみたいな。ある程度、複雑なことが、ロボットの組み合わせでできるという世界観です。

 

ーーたしかに。RPAがWordpressのプラグインレベルで組み合わせることができるようになったらすごく便利になりますね。

それは脳みそをを共有してるクラウド型RPAの良さで、どんなロボットが企業ごとに作られているかっていうのをBizteX cobitのサーバとか、Robotic Crowdのサーバは知ってるわけじゃないですか。ということは、最大公約数のロボットを作れるはずなんですよね。オンプレにはできないことを。

 

ーークラウド型RPAの進化を見てこられて・・・

進化したり、退化したりね(笑)

 

ーー退化してる部分もありますか?

ありますね。やっぱりだんだんマニアックになりつつはあるので、操作性は落ちている感はありますね。シンプルさと汎用性の両方を取ろうとすると複雑になっていくので、そうならないといいなとは思っています。汎用性とか拡張性もかなえつつ、シンプルさをってのは無理な話なので。

クラウド型RPAはMacとかAppleっぽい考え方は必要になるだろうなって気はしますね。オンプレ型はWindowsっぽい進化をしていくんだろうと思ってますけどね。より高度なツールがどんどん増えていく感じ。

 

ーークラウド型だけでなくツールについては良い部分の組み合わせが大切ですよね。

だと思います。正直いわゆる適材適所が一番大事で、別にどのRPAツールが優れているとも、劣っているとも思わないですよね。それぞれ得意分野があるので組み合わせる。データが集めるのが得意なRPAとかもあるので、その辺をちゃんと考えて組み合わせていかないと狙ってた効果と違う効果が出るという傾向にあるツールだと思いますね。

 

まとめ

今回は、RPAしくじり先生進藤圭さんにクラウド型RPAについてお話を聞きました。

今回はクラウド型RPAの未来についてもお聞きしましたが、

”クラウド型RPAは最大公約数のロボットを作れるはず”

という進藤さんの言葉に、クラウド型RPAの今後の未来を強く感じたインタビューになりました。(早くこんな世界が見たいですね!)

 

クラウド型RPAって何?という方もまずは試しに使ってみたい!と思ったのではないでしょうか。今回紹介されたメリット・デメリットなどを理解した上でトライアルが用意されているツールですのでお試しをしてみてください!

 

クラウド型RPAについて試しに使ってみたい!という方はこちら。

BizteXのトライアル申し込みページ

Robotic Crowdのトライアル申し込みページ

 

進藤圭さんの本でRPAについてもっと勉強したい!という方はこちら。

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