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【業界別導入事例】RPAを導入している金融機関を紹介!

現在、製造業やサービス業など多くの業界が業務効率化のためにRPAを導入しています。
RPAは初期導入コストが大きくかからず無料で利用できるツールもあることから人気が拡大しており、今回紹介する金融業界でも多くの企業がRPAを導入し業務の効率化に成功しています。

金融業界ではどのような業務にRPAが導入されているのでしょうか?
まずはRPAがどのような職種や業務に活用されているのかを業務別(経理・営業・人事の3つ)に分けて紹介し、次に金融業界でRPAを導入している企業を紹介します。

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RPAとは

RPAとは、「Robotic Prrocess Automation」の略称で、ソフトウェアによるロボット化でホワイトカラーの仕事を効率化する業務自動化技術、またはその業務自動化ツールやソフトウェアロボットそのものを意味します。

「RPA」という言葉は、グローバルでTOP3のRPAソフトウェアベンダーであるBluePrism社が初めて使ったと言われています。

日本語でも「RPA(アールピーエー)」と呼ばれ、「AI→人工知能」のような広く使われる訳語はありません。また、ソフトウェア化されたロボットのことをデジタルレイバー(Digital Labor)と呼ぶこともあります。

ロボットというと、人型のロボットなどを思い浮かべる人がいますが、RPAはPC内やサーバー内で動くソフトウェアだと考えてください。

18世紀半ば〜19世紀の産業革命以降、職人(ブルーカラー)が手作業で行なっていた業務が産業機械(ロボット)により代替され生産性が向上してきたように、現代ではRPAを用いたホワイトカラー業務の自動化によって生産性の向上が進んでいます。

業務別RPA導入事例

RPAのことは理解していただけたでしょうか。業務の効率化を助けるRPAですが実際はどのような業務に導入されているのでしょうか。まずは業務別の導入事例について紹介します。

経理業務のRPA導入事例

経理部門には、伝票などへの記帳や仕訳といった定型業務が多くあり、人が作業を行うとミスの発生は避けられません。

そこで経理部門にRPAを導入する企業も少なくありません。RPAを導入することによって作業スピートが向上しミスの発生もなくなるため経理業務とRPAの相性は抜群です。

経費精算や報告書の作成、帳票の作成などが発生する経理業務も、RPAを導入することによって自動化することができます。

経理業務のRPA導入事例

・伝票のデータ入力
・帳票作成
・請求書作成 
・交通費の金額チェック  等

営業のRPA導入事例

営業活動は、お客様と商談するだけではなく、書類作成などの事務作業が伴います。事務作業は営業活動に集中するためになるべく減らしたいと考えている企業の担当者の方も多いかと思います。
営業活動とRPAは無縁のように感じますが、営業活動の中で必要となる事務作業などにRPAツールを導入することで業務の効率化ができます。

営業業務のRPA導入事例

・見積書や請求書の作成
・契約書・納品書作成
・在庫管理や受発注
・郵送物の宛名ラベル作成 等

人事業務のRPA活用事例

RPAは、人事業務においても導入されています。
人事業務は戦略・企画系の業務が多く、RPAを導入する業務が少なく感じるかもしれません。しかし、社員の勤怠管理や給与計算、庶務関係、採用管理などさまざまな業務にRPAを導入することが可能です。手入力していたものをRPAに任せるだけで大きな時間短縮とミスの削減ができます。

人事業務のRPA導入事例

・勤怠管理
・人事情報の管理
・採用面接の日程などのメール作成・送付 等

大手金融機関からみるRPA導入事例5選

次にRPAを導入している金融機関について紹介します。
RPAを導入している大手金融会社は多くあります。中でも今回は日本を代表するメガバンクや楽天カード、GMOクリック証券等の金融機関の導入事例を紹介します。

三井住友銀行

三井住友銀行は2017年に2019年度末までの3カ年で500億円、中期的には1000億円のコスト削減を目指すと発表し、大規模なRPA導入政策を推し進めました。

・営業力・企画力の強化に必要となる情報収集業務
・営業店支援業務(「お客さま宛運用資料」、「住宅ローンチラシ」作成等)
・「預金・為替・融資業務」等の事務センターにおける大量の定型業務
・その他、高頻度の本部定型業務(「各種計数報告」、「各種支払・申請事務」等)

など、さまざまな業務でRPAが導入されています。

三井住友は、発表時点(2017年)で約200業務、40万時間(開発着手分を含むと約65万時間)の業務量削減を実現しており、導入を開始から約1年で約110万時間ものPC作業時間を削減できたと発表しました。今後はさらにRPAによる業務改革を進め、300万時間などさらなる業務時間の削減を目指しています。

参考サイト:生産性向上の実現に向けたRPA(Robotic Process Automation)の活用について

三菱UFJフィナンシャル・グループ

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は早くからRPAを導入しており、既に、約20業務をRPAによって自動化し、累計2万時間の作業の削減に成功してます。

三菱UFJ銀行は特に、コンプライアンス部門でのRPAの実用化を図っており、様々なデータベースや記録にアクセスし、証跡を残さなければならない業務では、複数回システムへのログインを行う必要があります。従来は熟練の銀行員に頼っていましたがRPAで自動化に成功しました。結果、専門業務に従事する社員の6~7割の仕事を自動化することができています。

参考サイト:三菱東京UFJ銀行が可能性を拡げる、金融機関でのRPA導入による業務効率化

みずほ銀行

みずほ銀行は事務センターで行う「扱うデータは多く種類が少ない」業務と本部で行う「扱うデータは少なく種類が多い」業務の2つのアプローチでRPAを適用しています。
RPA導入は2016年度から試行を始め、2017年から本格的に取り組んでいます。自動化する業務に間違いが起きないようにする必要があるため、開発作業はみずほフィナンシャルグループのシステム会社、みずほ情報総研やITベンダーのITエンジニアに依頼しています。RPA導入によってみずほ銀行は年数十万時間のPC作業を自動化する成果を得ています。

参考サイト:みずほ銀行がRPA導入で年77万時間分の効率化、効果てきめんの「2大作戦」とは

楽天カード

楽天カードのシステム運用部は従来、カード決済システムからログを抽出し、データ加工、分析作業を行う必要があり、サービス維持のために ExcelではファイルAからファイルBに転記する作業などのハンドオペレーション作業が200種類に及んでいました。

そこで楽天カードはNTTグループが提供するRPAツール、WinActorを導入しました。これまで手作業で行っていた業務をRPAに任せることにより従来の1/4に作業時間を短縮することに成功しました。
また従来は限定されたログでのみ分析を行っていましたが、RPA導入により全てのログをデータ分析の対象にすることが可能なため、より精度の高い分析ができるようになりました。

参考サイト:楽天カードがWinActorを導入。RPAで未来トレンドを手に入れた?

GMOクリック証券

GMOクリック証券では、RPAを導入・活用し、既存業務の効率化・高度化を図るため2016年10月より部署横断的な業務改革プロジェクトをスタートさせました。

導入から2年を経た段階で、7分野の業務(財務、人事総務、情報システム、コンプライアンス、証券業務、経営企画、顧客問い合わせ・FAQアクセス分析のための集計作業)でRPAが活用されています。

2019年2月の時点で、毎月約170時間の時間創出という効果が表れており、GMOクリック証券は、今後も全社的に引き続きRPAを推進、業務効率化で生まれた時間を、さらなる「人間成長」に繋げるために使っていきたいとしています。

参考サイト:業務の効率化・高度化を自発的に進める組織風土の醸成を目指して、業務部門主導によるRPA活用を遂行

RPA導入を検討してみよう

今回紹介した金融機関の他にもRPAを導入している企業は多くあります。RPAを導入することによって業務を効率化し大幅に定型業務に費やす時間を削減することが可能です。しかし、RPAも完璧なツールではありません。RPAにも向いている業務・向いていない業務があります。適切な業務に適切な方法で導入することが業務自動化を成功させるのカギになります。しっかりとした手順を踏み、RPAを導入してみましょう。

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