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AI-OCRの業務別&業界別事例15選|OCRとの違いや種類、活用シーンを解説

AI-OCRの業務別&業界別事例15選|OCRとの違いや種類、活用シーンを解説

テクノロジーが進化を続ける現代でも、多くの企業が紙書類の手入力・転記・確認工数から脱却できずにいます。その背景には、費用対効果が見えにくい、セキュリティ体制の整備が必要、電子帳簿保存法への対応などがハードルになりがちです。RPAやAI-OCRの有用性を理解していても、社内事情で導入が難航するケースは少なくありません。

この記事では、紙書類のデータ入力を容易かつ速やかに進められるツールとして注目を集めるAI-OCRについて、従来のOCRとの違いからRPAと組み合わせるメリット、導入事例までを解説します。AI-OCRがどのような効果をもたらすのか具体的なイメージへとつなげ、導入に踏み切る一歩としてお役立てください。

AI-OCRとは?OCRとの違い・メリットをわかりやすく解説

まずは導入検討する上で欠かせない知識として、AI-OCRの特徴やOCRとの関係性、違いについてみていきましょう。

AI-OCRとは

AI-OCRとは、OCR(光学的文字認識)にAIを組み合わせ、手書きや非定型帳票からも項目を自動抽出・データ化できるシステムです。OCRは紙に記載された文字や画像データの文字を読み取り、デジタルデータに変換する技術ですが、ここにAIの学習技術を組み合わせることでより高精度な読み取りを実現します。

また、OCRでは読み取りが難しかったクセの強い手書き文字をはじめ、傾きやかすれ、非定型的なフォーマット書類も、学習設計・運用により精度の継続的な改善が期待できる点も特長です。

AI-OCRの詳細については、以下の記事で解説していますので、メリットやデメリットなどを把握したい方はこちらも参考にしてください。

関連記事:AI-OCRとは?OCRとの違いやメリット・デメリット、製品の比較ポイントを解説

OCRとの違い:手書き・非定型対応と精度チューニングのしやすさ

OCRとAI-OCRの違いは、読み取り精度の高さと対応可能な書類の範囲にあります。具体的には下表の通りです。

OCR AI-OCR
・活字中心。定型レイアウトに強いが、はみ出し・崩れ・手書きでは精度が低下しやすい。
・AI-OCRと比べて安価で利用できる場合が多い
・手書き・非定型・非構造化にも対応。初期/運用コストはかかるが、処理自動化の範囲が広く費用対効果を見込みやすい。

AI-OCRは従来のOCRでは難しかった手書き文字や非定型フォーマットに対応している特徴から、幅広い業務を自動化できるツールといえます。

関連記事:OCRにはどんな機能がある?AI-OCRとの違いや導入手順について解説

AI-OCRの特徴

AI-OCRの特徴は、高い読み取り精度と非定型書類への適応力です。まず、AIの機械学習機能によって、OCRが苦手としていた手書き文字やかすれ、傾きがある文字でも高精度で認識できます。読み取りを繰り返すことでAIが自ら学習するため、日常業務を通じて精度向上につなげられます。

次に、請求書や発注書といった企業ごとにフォーマットが異なる非定型書類に対応できる点もAI-OCRの特徴のひとつです。AIが書類のレイアウトや項目を自動判別し、必要項目を自動で特定して抽出するため、多種多様な書類の処理を自動化できます。

AI-OCRは単なるデータ化ツールに留まらず、日常業務を通じて性能を向上できる特徴から、企業の多様な業務に最適化できるソリューションといえるでしょう。

AI-OCRとRPAを組み合わせるメリット

AI-OCRとRPAを組み合わせて活用しているイメージ図

キーボードやマウス操作でパソコン業務の単純作業を自動化するRPAとAI-OCRの連携によって、業務効率化を飛躍的に向上できます。例えば、AI-OCRで取引先から届いた請求書をデータ化した後、RPAが人間の代わりにその内容を自社システムやデータベースに自動入力する、などです。

日常的に行われる書類業務を自動化できれば、従業員は単純作業から解放され、人間でなければ対応できない付加価値の高い業務に集中できるようになります。

【業務別】AI-OCRの導入事例5選

ここからは、AI-OCRが業務にどのような変化をもたらすのか、業務別での導入事例について解説します。

1.定型型書類のデータ入力

AI-OCRの導入によって、書類をスキャンするだけで、日付、金額、企業社名や住所など、手入力していた項目を自動で読み取り、デジタルデータ化できます。

特に経理部門や営業部門では、請求書や発注書をはじめとする書類のデータ入力に日々、多くの時間を費やしています。異なるフォーマットほど手動で行うことが多く、誤入力や確認作業を要することで従業員の負担が懸念されていましたが、AI-OCRを通じてデータ入力作業だけでなく、人的ミスや確認作業も削減できます。

2.日報・勤怠管理

AI-OCRであれば、手書きの日報やタイムシートの読み取りも可能です。従来、手書きデータは管理部門が1つひとつ集計し、システムに入力する業務が発生していました。特に、従業員数が多い企業ほど入力作業が集中するため、締め作業における人的ミスや入力時間の増加がボトルネックになることが少なくありません。

AI-OCRなら、手書きの日報・タイムシートも高精度でデジタルデータ化し勤怠管理システムへ自動で反映できるため、締め作業が飛躍的に向上します。

3.エントリーシート・アンケートのデータ入力

AI-OCRの導入によってエントリーシートやアンケートのデータ入力も自動化できます。人事部門における新卒採用のエントリーシートやマーケティング部門の顧客満足度調査のアンケート用紙は、手書きによる自由記述欄が設けられていることが多く、データ化に手間がかかりがちです。

AI-OCRは手書き文字の読み取り精度に優れているため、書類から内容を正確に抽出し、デジタルデータ化することができます。その結果、データ集計作業が大幅に向上し、人事担当者は応募者の評価に、マーケティング担当者は顧客ニーズの分析など、本質的な業務に集中できるようになります。

4.総務・年末調整業務

AI-OCRの導入によって、総務部門での年末調整業務の自動読み取りも可能です。総務部門では年末調整時期に全従業員から提出される大量の書類処理に追われます。扶養控除申告書や生命保険控除証明書をはじめとした多様な書類から必要情報を読み取り、人事システムに手入力する作業は膨大な時間と多くの労力を費やします。

AI-OCRで読み取れば必要な情報を抽出した上でシステム上に自動入力するため、属人化していた場合も、誰でもこなせる環境を構築できます。

5.販売契約などのデータ入力

AI-OCRの導入によって代理店や顧客から送られる契約書・申込書のデータ入力も自動処理できます。これらの書類もフォーマットが異なる場合が多く、手入力がマスト化しがちでした。

AI-OCRはAIの学習機能を通じて非定型フォーマットの必要項目を自動的に識別できるため、既存の契約管理システムと連携していれば、読み取り後、速やかに必要項目の自動登録ができます。AI-OCRを通じて契約情報のデータベース化を加速させ、必要な書類を素早く検索・確認できる環境を構築できます。

【業界別】AI-OCRの導入事例10選

ここからは、AI-OCRがどのように活用されているのか具体的にイメージできるよう、業界別の導入事例について解説します。

1.化学メーカー

化学メーカーでは、大量の注文書の手入力や棚卸データの入力作業に費やす膨大な時間と、品質管理文書の多様なフォーマット対応の課題を理由にAI-OCRを導入しました。

導入後はAIの学習機能によって書類の自動仕分けが可能になったほか、RPA連携を通じて基幹システムへの自動データ入力へとつなげています。その結果、3週間の棚卸業務の短縮や品質管理文書の一元管理により年間500時間もの作業時間の削減を実現しています。

参考:化学メーカーの課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革 | AI JIMY Paperbot

2.部品メーカー

部品メーカーでは、取引先ごとに異なるフォーマットの注文書対応と棚卸作業での大量の手入力作業、電子帳簿保存法への対応で生じる業務効率の低下や人的ミスにおける課題を解決すべくAI-OCRを導入しました。導入後は75%の棚卸作業時間の短縮と電子帳簿保存法における業務対応の効率化を実現させています。

参考:部品メーカーの課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革

3.貿易会社

貿易会社では、インボイスやパッキングリストの手作業による残業時間の増加、多言語書類対応における翻訳ミスや入力漏れ、申告書類の確認に時間がかかることをボトルネックとし、AI-OCRの導入へと踏み切っています。導入後は輸出入書類の自動化に成功し、手作業による人的ミスを削減したほか、輸入書類の仕分け時間も90%短縮させています。

参考:貿易会社の課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革

4.商社

商社では、注文書・請求書の手入力や業務負担の多い多言語処理における課題を解決すべく、AI-OCRを導入しました。導入後は多言語請求書の処理時間が80%以上削減したほか、異なるフォーマットの注文書処理の自動化へとつなげ、業務効率化を実現しています。

参考:商社の課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革 | AI JIMY Paperbot

5.税理士事務所

税理士事務所では、領収書や請求書の手入力をはじめ、年末調整や帳簿処理の属人化によるミスの発生、電子帳簿保存法への対応遅延を解決すべくAI-OCRを導入しました。

導入後は年末調整業務の作業時間を50%短縮したほか、電子帳簿保存法対応の自動化を実現し、書類検索時間を短縮させています。従業員は単純作業から解放され、これまでは難しかった付加価値の高い業務に集中できるようになりました。

参考:税理士事務所の課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革

6.人材派遣会社

人材派遣会社では、勤務記録表の手入力や、書類管理の属人化によるミスの発生、情報更新の遅れに課題を抱え、AI-OCRの導入へと踏み切っています。導入後は勤務記録の自動入力によって月末特有の業務を効率化させたほか、残業時間の削減、契約書管理のデジタル化による更新漏れの防止につなげています。

参考:人材派遣会社の課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革

7.建材メーカー

建材メーカーでは手作業による納期回答の遅れや膨大な商品データの管理、在庫確認に要する時間を解決すべく、AI-OCRを導入しています。導入後は注文処理を7割自動化し残業時間ゼロを実現しました。また棚卸業務に要する時間を1か月から1週間まで大幅短縮し、ミスやコストの削減につなげています。

参考:建材メーカーの課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革 | I AI JIMY Paperbot

8.通販会社

通販会社では、複数チャネルからの注文処理や在庫データのリアルタイム反映にある課題を解決すべく、AI-OCRの導入に踏み切っています。その結果、業務時間の大幅削減とあわせてデータ入力やフォーマット変換におけるミスの防止、顧客満足度の向上につなげています。

参考:通販会社の課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革 | AI JIMY Paperbot

9.運送会社

運送会社では、荷主ごとに異なる多様な帳票への対応や手作業によるミスから生じる配送トラブル、非効率業務といった課題解決を目指すべくAI-OCRを導入しました。その結果、帳票処理の自動化を実現し60%の入力作業時間を短縮させたほか、人的ミスを排除して配送ミスをなくし、顧客の信頼回復につなげています。

参考:運送会社の課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革 | AI JIMY Paperbot

10.食品卸会社

食品卸会社では、FAX注文書の手入力に生じる従業員の作業負担や、取引先ごとで異なる請求書処理が伴うために属人化やミスが多発しやすいといった課題を解決すべく、AI-OCRの導入に踏み切っています。導入後はFAX注文処理を7割自動化して作業時間を削減したほか、在庫データをリアルタイムで更新し、欠品リスクの低減につなげています。

参考:食品卸会社の課題を解消!AI × OCR × RPAで実現する現場改革

AI-OCRならRPA機能が標準搭載された「AI JIMY」

AI-OCRは定型・非定型を問わず多様なフォーマットの書類を読み取れる特徴から、導入によってさまざまな業務を効率化できます。またRPA連携によってデータ化された必要項目は既存システムに自動で入力されるため、業務効率を飛躍的に向上することが可能です。

予算やセキュリティ環境など企業独自の制約によって2つのツールを導入することが難しいときは、RPAが標準搭載されたAI-OCRツール「AI JIMY」がおすすめです。ここからはAI JIMYを導入した2つの企業事例について解説します。

関連記事:AI JIMYとは?概要や種類、使い方について解説

導入事例Case1.カヤバ株式会社

カヤバ株式会社では、棚卸業務を従来の1か月から1週間に短縮しなければならない状況に陥った際、既存OCRの文字認識精度の低さが課題となっていましたが、AI JIMYの手書き文字の認識精度の高さや開発不要で速やかに導入できる点などを評価し採用しました。

採用後は在庫データ入力を1日短縮することに成功したほか、文字認識精度が84〜94.1%と高い特徴から目視によるデータチェックをなくし、従業員の属人化の解消につなげました。

参考:AI OCRで業務革命!1ヶ月の棚卸業務を1週間に大幅短縮【カヤバ株式会社】

導入事例Case2.住化農業資材

住化農業資材では、日々大量に届く注文書や請求書の手入力に課題を抱えていました。AI JINYを通じて請求書データをデジタルデータ化し、業務プロセスの自動化を実現しました。その結果、請求業務時間のうち7割の削減に成功しています。

参考:【導入事例】AI OCRを導入して請求業務にかかる時間を7割削減! | AI JIMY Labo.

まとめ

AI-OCRは、単なる紙のデジタル化ツールに留まらず、AIの学習機能とRPAの自動化を組み合わせることで、これまでは困難だった非定型業務の効率化を可能にします。

Peaceful Morningでは、AI-OCRツール「AI JIMY」の正規販売代理店として、導入のご支援を行っています。無料トライアルの提供に加え、サンプル帳票をご提出いただければ、弊社で精度検証を無料で実施するキャンペーンも実施中です。導入後もスムーズにご活用いただけるよう、サポート体制も整っています。

AI-OCRの導入検討を進めるにあたって詳しい話を聞きたいといった企業担当者の方は、この機会にお気軽にPeaceful Morningへお問い合わせください。

 



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