本記事では、SAP社が提供しているERPについて、概要からサービスについての最新動向まで詳しく解説します。SAPについて詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
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目次
SAPとは
SAPは、ドイツに本社を置く企業です。Microsoft、オラクル、IBMに続く世界4位の売上高を誇るソフトウェア企業です。
また、SAP社はSAPと呼ばれる「企業業務を効率化させるためのソフトウェア」であるERPパッケージを提供しています。
※SAP社は社名=製品名ですが、本記事で出てくるSAPは製品についてであるため、会社全体を指すものではございません。
ERPとは
ERPとは、「企業資源計画」を意味する「Enterprise Resource Planning」の頭文字から取ったIT用語です。
特徴として、会計業務・人事業務・精算業務・物流業務・販売業務といった企業などの情報を一元管理し、経営戦略や戦術をスピーディーに行うことを可能にします。
SAPの強み
ここでは、SAPの強みを2つ紹介します。
業務で扱うデータを一元管理できる
SAPは、各業務・部門のデータをまとめて管理・閲覧できるため、今まで各部門ごとに使っていたバラバラな業務システムを統合することが可能です。
具体的には、「在庫管理」や「受注・販売管理」といった基幹業務システムから、「人事給与」や「経費精算」などの業務に対応できます。
導入実績が豊富
SAPは、30種類以上の言語でサポートされている製品です。海外・国内ともに業務統一が行えるため、連携の難易度は非常に低くなっています。
また、全世界で57%、国内で47%以上の高いシェア率を誇っていることから信頼度は高く、名だたる大手企業で導入されています。。
SAP以外のERPパッケージとの違い
SAPとSAP以外のERPパッケージの大きな違いは業務への対応範囲が挙げられます。
日本国内には、Oracle EBSやPeople Soft Enterprise、Companyなど、SAP以外にもERPパッケージがありますが、SAPが提供するEPRパッケージは多種多様な業務の一元管理が可能です。
注意点として、多種多様な業務に対応可能であるからといってSAPの導入を決断するのは早合点です。幅広い業務に対応していますが、専門的な分野を一元管理しようとした場合は、SAPでは対応できない事があります。導入前に、自社の業務がどの分野をどこまで専門的に管理する必要があるかチェックしましょう。
SAPのサポート終了について
SAP社は2020年2月、SAP ERPのサポートを2027年まで2年間延長すると発表しました。さらに、追加料金を支払うことで最長2030年末まで延長して保守を受けられるようになりました。しかし、サポートが終了しても使い続けることは可能ですが、新機能の追加やバグの修正は行われません。そのため、長期的にSAP ERPを活用しようと考えている方は注意が必要です。
SAPサポート終了の対策
2027年にSAP ERPがサポート終了することを踏まえて、EPRを使い続けるための3つの方法を紹介します。
SAP S/4HANAへ移行
SAP社が1番推奨している対処法が、SAP S/4HANAへの移行です。代表的な移行方法としては「コンバージョン方式」と「リビルド方式」の2つが挙げられます。
コンバージョン方式はSAP ERPのアドオンプログラムやカスタマイズ設定を活用し、現在のデータをそのままSAP S/4HANAへ移行する手法です。
リビルド方式はゼロからシステム要件を定義し、SAP S/4HANAの環境を新たに構築する手法です。
SAP ERPを使い続ける
コストを抑えた対処法として挙げられるのが、SAP ERPを継続して利用する方法です。
サポートが終了しても、利用は可能です。加えて、SAP S/4HANAへ移行する際には、不具合の発生が起きる可能性があります。SAP S/4HANAへ移行には費用も必要となることから、継続利用が必ずしも悪い判断とは言えません。
しかし、盤石なセキュリティ体制を構築できず、新機能が追加されないことから進化するIT技術についていけなくなるリスクがあることを念頭に置いておきましょう。
他社のERP製品に切り替える
これを機にSAP社のEPR製品ではなく、他社のEPR製品に切り替えることも1つの方法として考えられます。ERP製品を提供している会社は多数あるため、自社に合うシステムを再度見直し、最適なシステムを導入することが可能です。しかし、他社製品に切り替えるには、長期間の準備が必要になります。
UiPathとSAPの対応状況
SAP ERPが2027年にサポート終了し、SAP S/4HANAへの移行を考えなければいけないツールのため、UiPathがSAPに対応しているか不安を持つ方がいるでしょう。しかし、2022年時点で日本国内で利用されているRPAソフトウェアにおいて、SAPの自動化に積極的に言及している製品は、UiPath以外にありません。この項目では、UiPathのSAP対応状況について詳しく解説します。
SAPオートメーション
UiPathは、SAPを連携するための「SAPオートメーション」に積極的に取り組んでおり、多くの主要なSAPソフトウェアとの互換性を保ち、大量のデータを正確に速く処理することが可能です。また、UiPathは、SAPのUIオートメーションにも対応しています。
SAPコンポーネント
UiPathには、SAPオートメーションで使えるSAP用のコンポーネント(ライブラリ)が多く提供されています。2020年1月の発表時点で100を超えるコンポーネントが公開されています。「汎用モジュール出力データ格納」や「テーブルデータ出力」「銀行マスタ登録」など、汎用性が高いコンポーネントも多くあります。
これらの開発元は日本のチームとなっており、UiPathユーザーはすべて無料で使うことができます。
BAPIへの対応
UiPathは、SAPに標準搭載されているBAPI(汎用モジュール)に対応していますので、BAPIを用いて実行する処理も正確に速く実行することができます。
UiPathを活用して自動化を始めよう
今回はSAPについてご紹介しました。SAPを導入することで、会計業務・人事業務・精算業務・物流業務・販売業務といった企業などの情報を一元管理し、経営戦略や戦術をスピーディーに行うことを可能にします。また、SAPをUiPathで自動化することによってSAPの運用を効率的に行うことでより効率的な経営を可能にします。
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