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エクセルを使って業務効率化した事例10選|方法・メリット・脱Excelの判断基準を解説

エクセルを使って業務効率化した事例10選|方法とメリットを解説

Microsoft社のエクセル(Excel)は、多くの業務で用いられるツールのひとつです。数値の計算をはじめ、グラフやデータ分析、帳票など多様な作業に対応していることから、すでに日常業務で活用している方も多いのではないでしょうか。

基本的な機能以外にも、関数やピボットテーブル、Power Query、マクロなどを活用することで、日々の作業を効率化できます。

一方で、すべての業務をExcelで管理し続けることが最適とは限りません。複数人での更新や承認、他システムとの連携が増えてきた場合は、RPAや業務アプリなど別のツールを検討した方が効率的なケースもあります。

Excelによる業務効率化では、「Excelのどの機能を使うか」だけでなく、「Excelで続けるべき業務かどうか」を見極めることが重要です。

この記事では、エクセルを使って業務効率化できる事例10選や、関数・Power Query・マクロ・RPAなどの使い分け、Excelを使い続ける場合の注意点について解説します。

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エクセルを使って業務効率化できる事例10選

まずは、エクセルを使って業務効率化できる代表的な事例を紹介します。

現在手作業で行っている業務が当てはまる場合は、Excelの機能によって作業時間やミスを削減できないか検討してみましょう。

1.資料や各種書類の作成業務

アンケート結果の集計や資料作成は、エクセルの関数やマクロを使うことで効率化につなげられます。

たとえば、ある条件に一致する値のみを合計するSUMIF関数を使えば、選択式アンケートなどの結果を条件ごとに集計できます。

また、毎回同じ形式で資料を作成している場合は、テンプレートを用意したり、マクロで繰り返し操作を記録したりすることで作業時間を短縮できます。

2.情報処理・入力業務

すでに存在するExcelファイルのデータを別のExcelファイルへ転記する業務も、関数やマクロによって効率化できます。

たとえば、XLOOKUPやVLOOKUPなどを利用すれば、指定した条件に一致する情報を別の表から取得できます。

また、複数のファイルから決まった項目を取得して転記する作業では、マクロやPower Queryを利用する方法もあります。

毎回同じ場所から同じ形式のデータをコピーしている場合は、自動化を検討しやすい業務です。

3.Webや外部データの取得業務

WebサイトやCSV、別のExcelファイルなどから定期的にデータを取得している場合は、Power Queryを活用できます。

Power Queryは、複数のデータソースから情報を取得し、不要な列の削除や形式の変換、複数ファイルの結合などを行える機能です。

一度データの取得・加工手順を設定すれば、元データが更新された際に再度同じ手順を手作業で行う必要を減らせます。

関連記事:Power Query(パワークエリ)とは?RPAとの比較や連携方法まで解説!

4.メールの配信・作成業務

顧客や従業員へ定型メールを送信する業務では、Excelで宛先や必要な情報を管理し、Outlookなどと組み合わせて効率化できる場合があります。

たとえば、Excelに送信先の氏名やメールアドレスを用意し、VBAなどを利用してメール本文へ情報を差し込む方法があります。

ただし、大量のメールを自動送信する場合は、誤送信や宛先間違いが大きな問題につながる可能性があります。

送信前の確認工程を設けるなど、安全に運用できる仕組みを整えることが重要です。

5.月次・週次のデータ集計業務

各部署や担当者から毎月同じ形式のExcelファイルを回収し、集計している場合も効率化できます。

SUMIFSやCOUNTIFSなどの関数を利用するほか、データ量が多い場合はPower Queryで複数ファイルを結合する方法もあります。

たとえば、部署ごとに保存された売上実績ファイルを毎月コピー&ペーストしている場合、Power Queryでフォルダ内のファイルをまとめて取り込む仕組みを作れば、更新作業を減らせます。

6.大量データの集計・分析業務

売上実績や顧客データなどをさまざまな条件から確認したい場合は、ピボットテーブルが有効です。

ピボットテーブルを使えば、元データを変更せずに、部署別・担当者別・商品別などの切り口でデータを集計できます。

グラフと組み合わせれば、数値だけでは把握しにくい傾向も確認しやすくなります。

毎回関数を入力して集計表を作成している場合は、ピボットテーブルで置き換えられないか確認してみましょう。

7.データの整形・クリーニング業務

「日付の形式が統一されていない」「不要な空白が入っている」「項目名がファイルごとに異なる」といったデータの整形作業もExcelで効率化できます。

簡単な処理であれば、置換や関数を利用できます。

複数ファイルで毎回同じデータ加工を行っている場合は、Power Queryで変換手順を登録する方法もあります。

分析や集計そのものより、集計前のデータ加工に時間がかかっている場合は、Power Queryを検討するとよいでしょう。

8.定型レポートの作成業務

毎週・毎月同じ形式のレポートを作成している場合は、元データとレポートを連動させることで作業を効率化できます。

たとえば、関数やピボットテーブルを利用して集計部分を自動化し、グラフをあらかじめ設定しておけば、元データを更新するだけでレポートを更新できます。

さらに複数ファイルからデータを集める場合は、Power Queryと組み合わせることで、データ取得からレポート更新までの手作業を減らせます。

9.定型的なExcel操作の自動化

毎日同じセルをコピーする、決まった列を削除する、同じ形式でファイルを加工するといった作業にはマクロが活用できます。

Excelのマクロ記録機能では、操作手順を記録し、同じ処理を繰り返し実行できます。

より複雑な条件分岐や繰り返し処理が必要な場合は、VBAによって処理内容をカスタマイズする方法があります。

関連記事:Excelのマクロでできることとは?VBAとの違いや使い方を解説

関連記事:マクロ初心者でも業務効率化は可能!学習方法や活用方法を解説

10.Excelとほかのシステムをまたぐ業務

Excel内で完結しない業務では、RPAを組み合わせることで自動化できる範囲を広げられます。

たとえば、業務システムからデータを取得し、Excelで加工した後、別のシステムへ入力するといった作業です。

マクロやVBAはExcelやOffice製品内の処理を得意としますが、RPAはWebブラウザや業務システムなど、複数のアプリケーションをまたいだ操作にも利用できます。

関連記事:RPAでエクセル業務を効率化|自動化できるものとできないものの違いを徹底解説

エクセルで業務効率化する方法と使い分け

Excelにはさまざまな効率化機能がありますが、業務内容によって適した方法は異なります。

まずは以下を目安に、自分の業務に適した方法を選びましょう。

方法向いている業務難易度の目安
ショートカットキー日常的なコピー・貼り付け・検索など低
関数計算・検索・条件判定低~中
ピボットテーブル大量データの集計・分析低~中
Power Queryデータ取得・加工・複数ファイルの結合中
マクロExcel上の繰り返し操作中
VBA条件分岐を含む複雑なExcel・Office処理中~高
RPAExcelとほかのシステムをまたぐ定型業務中~高

単純な集計であれば関数やピボットテーブル、複数ファイルの加工ならPower Query、Excel内の定型操作ならマクロ・VBA、複数システムをまたぐ場合はRPAというように使い分けることがポイントです。

ショートカットキーを活用する

よく使う操作は、ショートカットキーを利用することで効率化できます。

1回あたりの削減時間はわずかでも、毎日何度も行う操作では積み重なると大きな時間になります。

ショートカットキー概要
Ctrl+Cコピー
Ctrl+V貼り付け
Ctrl+X切り取り
Ctrl+Z1つ前の操作に戻る
Ctrl+S上書き保存
Ctrl+F検索
Ctrl+H置換
Ctrl+Aすべて選択
Ctrl+矢印データの端まで移動

関数を活用する

関数は、指定したルールに基づき、計算や検索、条件判定などを自動で行う機能です。

代表的な関数には以下があります。

関数概要
SUM数値を合計する
SUMIF / SUMIFS条件に一致する数値を合計する
AVERAGE平均値を計算する
COUNTIF / COUNTIFS条件に一致する件数を数える
VLOOKUP / XLOOKUP条件に一致するデータを検索・取得する
IF条件によって表示内容を変更する

手作業で電卓を使ったり、表から該当データを探したりしている場合は、関数で置き換えられないか確認してみましょう。

ピボットテーブルを活用する

ピボットテーブルは、大量のデータをさまざまな切り口から集計する際に便利な機能です。

売上データであれば、「担当者別」「商品別」「月別」などの条件で簡単に集計できます。

元データを変更せずに集計方法を切り替えられるため、レポート作成や分析業務の効率化に向いています。

Power Queryを活用する

Power Queryは、ExcelやCSV、フォルダなどからデータを取得し、加工・結合するための機能です。

特に、毎月複数のファイルをコピー&ペーストしてひとつの表にまとめている場合などに活用できます。

一度処理手順を作成すれば、次回以降はデータを更新することで同じ変換処理を再実行できます。

関連記事:Power Query(パワークエリ)とは?RPAとの比較や連携方法まで解説!

マクロを活用する

複数の操作を繰り返し行う業務では、マクロの活用が有効です。

マクロ記録を使うことで、Excel上で実際に行った一連の操作を記録し、再度実行できます。

毎日・毎週同じ順番で行う作業がある場合は、マクロで置き換えられないか確認してみましょう。

VBAを活用する

VBAは、ExcelをはじめとしたMicrosoft Office製品の処理をカスタマイズするために利用されるプログラミング言語です。

マクロ記録だけでは対応しにくい条件分岐や繰り返し処理などを組み込めます。

一方で、VBAを使った複雑な仕組みは、作成者しか修正できない状態になることがあります。

業務で長期間利用する場合は、コードや仕様を記録し、属人化を防ぐことも重要です。

RPAを活用する

Excelだけでなく、Webブラウザや業務システムなどをまたぐ業務ではRPAが選択肢になります。

たとえば、「システムからファイルをダウンロードする→Excelで加工する→別システムへ登録する」といった一連の作業を自動化できます。

Excelだけで完結する処理まで無理にRPA化するのではなく、Excel機能とRPAを得意分野ごとに使い分けることが重要です。

エクセルによる業務効率化のメリット

Excelを使った業務効率化には、既存環境を活用しながら比較的小さく改善を始められるメリットがあります。

データ処理を効率化できる

関数やピボットテーブルなどを活用することで、計算や集計を手作業で行う必要を減らせます。

たとえば、合計値を毎回電卓で計算するのではなくSUM関数を使えば、元データを変更した際にも計算結果が更新されます。

繰り返し作業を自動化できる

マクロやPower Query、VBAなどを使えば、毎回同じ手順で行っている作業を自動化できます。

作業時間の短縮だけでなく、コピー&ペーストの間違いや入力漏れといった人的ミスの削減にもつながります。

既存のExcelファイルを活用できる

新しいシステムを導入せず、現在使用しているExcelファイルを改善するだけで効率化できる場合があります。

そのため、大規模なシステム導入よりも小さく始めやすい点がメリットです。

企業の業務効率化事例|Excelだけにこだわらないことも重要

Excel業務の効率化を考える際は、Excelの機能を高度化するだけでなく、業務内容に応じて別のツールを組み合わせることも重要です。

株式会社アドバンテストでは、製造委託先から提出される形式の異なるデータを比較する業務にPower Automateを活用しています。

それまで各社から提出されるデータの形式が異なり、比較できる状態へ整える作業に多くの時間を要していました。

Power Automateでデータ形式をそろえる仕組みを構築した結果、3社分のデータ比較に約40時間かかっていた業務を、約5時間まで短縮しています。

この事例のように、Excelでの加工を増やし続けるよりも、業務全体を確認したうえでPower AutomateやRPAなどを組み合わせた方が効率化できる場合があります。

関連記事:半導体テスタ大手アドバンテスト社におけるPower Platform活用!上達の秘訣はプロのサポートで「理解効率化」!

Excelのままでよい業務・脱Excelを検討すべき業務

Excelは便利なツールですが、利用人数やデータ量、業務フローが複雑になるにつれて、Excelだけで管理することが負担になる場合があります。

Excelを継続しやすい業務脱Excelを検討したい業務
個人や少人数で完結する複数部署・多数の担当者が更新する
一時的な集計・分析継続的に大量のデータを蓄積する
複雑な承認フローがない申請・承認・差し戻しが発生する
Excel内で業務が完結する複数のシステムとの連携が必要
手作業でも管理できるデータ量処理速度やファイル容量が問題になっている
更新者や最新版を管理しやすいファイルの重複や最新版不明が発生している

Excelが使えるかどうかではなく、「Excelで管理し続けることが業務上最も効率的か」という視点で判断しましょう。

たとえば、顧客管理で複数の担当者が同時に情報を更新する場合はCRM、申請・承認を伴う業務ではワークフローや業務アプリなど、用途に特化したツールの方が管理しやすい場合があります。

Excelのまま続けるか迷っている方へ

「脱エクセルガイド」では、Excelで続ける業務と脱Excelを検討すべき業務の判断基準や、顧客管理・申請管理・在庫管理・レポート作成など業務別の移行先についてまとめています。

脱エクセルガイド

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エクセルを使って業務効率化する際の注意点

効率化したい業務を先に明確にする

Excelを使えばさまざまな処理を自動化できますが、「Excelを使うこと」自体を目的にしないよう注意が必要です。

まず、現在どの業務に時間がかかっているのか、何を改善したいのかを整理しましょう。

業務の洗い出しから始めたい場合は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:業務棚卸とは?手順・フレームワーク・成功のポイントを解説

Excelに向いていない業務もある

Excelは表計算や集計に便利ですが、大量データの長期管理や複数人による複雑な更新には向かない場合があります。

ファイルが重くなっている、複数のコピーが作られて最新版がわからない、入力ルールが担当者ごとに異なるといった状態になっている場合は、管理方法そのものを見直しましょう。

複雑なマクロ・VBAの属人化に注意する

マクロやVBAを使えば高度な自動化が可能ですが、仕組みが複雑になるほど作成者以外が修正できなくなる可能性があります。

担当者の異動や退職後も利用する仕組みであれば、処理内容や仕様を記録し、複数人が管理できる状態を整えることが重要です。

業務フローそのものを見直す

現在の作業をそのままExcelで自動化しても、元の業務フローに不要な工程が含まれていれば、本質的な効率化にはつながりません。

たとえば、同じ情報を複数のExcelファイルへ入力している場合、転記作業を自動化するだけでなく、そもそも情報を一元管理できないか検討することが重要です。

「現在の作業をどう自動化するか」だけではなく、「その作業自体が本当に必要か」まで確認しましょう。

まとめ

エクセルを使うことで、計算やデータ集計、繰り返し操作など、さまざまな業務を効率化できます。

簡単な操作であればショートカットキーや関数、集計・分析にはピボットテーブル、複数ファイルの取得・加工にはPower Query、Excel内の定型操作にはマクロ・VBAが有効です。

また、ExcelとWebブラウザや業務システムなどをまたぐ処理では、RPAを組み合わせる方法もあります。

重要なのは、Excelだけで解決しようとするのではなく、業務内容に応じて適した機能やツールを選択することです。

複数人での更新や承認、システム連携などが増え、Excel管理に限界を感じている場合は、脱Excelも選択肢に入れましょう。

Excelのまま続けるべき業務と、別のツールへ移行すべき業務を整理したい方は、以下の資料もご活用ください。

脱エクセルガイド

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