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業務棚卸とは?手順・フレームワーク・成功のポイントを解説

業務棚卸とは?手順・フレームワーク・成功のポイントを解説

2019年に働き方改革関連法が順次施行され、2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響も重なり、業務改善の必要性が一層高まりました。2025年を過ぎた現在も多くの企業に浸透し、今ではさらなる柔軟性を求めるべく業務改善が積極的に行われています。

業務改善には多種多様な選択肢がありますが、多くの候補のなかから自社にとって最適かつ必要なソリューションを選び活用するためには、既存業務のプロセスを整理し、社内では気づきにくい課題を特定することが大切です。

そこで取り入れたいものが業務棚卸です。この記事では、業務棚卸の概要と各企業から注目を集める理由、手順や成功のポイントについて解説します。

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業務棚卸とは

業務棚卸とは、社内に点在するあらゆる業務を洗い出し、不要・非効率なプロセスを整理する取り組みのことです。社内全体の場合もあれば部門ごと、従業員1人ひとりや作業時間、コストなど、目的や目指すべき企業像に応じて粒度が異なります。業務内容とコストの双方を軸に整理するなかで、不要・非効率なプロセスやボトルネックを可視化します。

業務棚卸が注目を集める理由

業務棚卸が注目される背景には、日本国内に限らず社会的に進むDXなどさまざまな理由があります。具体的には下記の3つです。

 DX推進の加速

1つ目の理由として、経済産業省を筆頭にしたDXが各企業で積極的に行われていることが挙げられます。企業のDX化は、業務の自動化やデジタル化、ペーパーレス化を内包しており、成功によって作業効率の向上に期待できます。

DX化に向けては属人化していた業務を中心にデジタル化していく必要があり、その際、プロセスにおける優先順位を把握・判断するために業務の棚卸が注目されています。

働き方改革の推進

2つ目の理由は、2019年にスタートした働き方改革の推進です。同改革では、残業時間の上限規制が設けられており、今まで以上に業務の効率性を向上させる必要が出ています。

しかし、日本では少子高齢化による労働力不足が深刻化し、少ない従業員数で効率性を高めなければなりません。こうした理由を受けて、無駄な作業や労働時間が伸びがちな企業のボトルネックを追求するために、業務の棚卸が行われるようになりました。

拠点にこだわらない働き方への対応

新型コロナウイルス感染症が日本に限らず世界的に蔓延したことで、日常生活の変化とともに日常業務にニューノーマルな働き方が求められるようになりました。代表的なものとしてはリモートワークが挙げられ、企業という1つの拠点にこだわらない働き方が現在も浸透しています。

企業がリモートワークに対応するためには、従業員が遠隔地でも通常業務に従事できる環境に整備しなければなりません。その際、従業員1人ひとりの担当業務を正確に把握するための取り組みとして、業務の棚卸の必要性が高まっています。

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業務棚卸の手順

働き方改革やDXの推進、さらには拠点にこだわらない働き方に対応する際に必要な業務棚卸ですが、具体的にどのような手順で進めるとよいのでしょうか。ここでは業務棚卸の手順について解説します。

目的を明確にする

業務棚卸をはじめるにあたっては、目的を具体的に設定することが大切です。単純に業務を整理することに軸を置くのではなく、人件費や特定の部門の残業時間など、コストバランスを考慮しながら具体的に設定しましょう。こうした心がけによって棚卸の方向性が定まり、後に行う業務表化の基準や改善策の検討がスムーズに進みます。

業務範囲を選定

次に業務棚卸を実施する範囲を明確に定めます。全社なのか特定の部門なのか、あるいは特定の種類、業務に限定するかを決めましょう。範囲設定の際は、目的達成への重要度、業務量、複雑さ、緊急性などを踏まえ、人員・時間的なリソースを効率的に投下できる範囲を選ぶことが求められます。

また、棚卸後の分析を見据えて、各業務の情報を収集するためのフォーマットを用意し、プロジェクトを進めるための計画を策定することも忘れずに行いましょう。

業務の可視化

設定した範囲の業務は、以下の項目を使って現状の手順を可視化しましょう。

  • 「誰が」
  • 「いつ」
  • 「なにを」
  • 「どのように」
  • 「どれくらいの頻度・時間で」

これらは業務担当者へのヒアリングや日々の作業記録による収集が効果的で、集めた情報は業務フロー図や作業マニュアルの作成に役立てましょう。こうした細かな取り組みによって業務の可視化が実現し、属人化している業務や不要なプロセス、重複している作業や作業時間の偏りが浮き彫りになります。

関連記事:業務プロセスの可視化とは?概要やメリット、取り組み方を解説!

業務のリスト化

次に可視化された全ての業務をリストにまとめます。リストには担当者、頻度、所要時間、成果物などの基本情報に加えて、後の分析に役立つよう、年間あるいは月間の総業務時間を算出・追記します。各業務の重要度や緊急度を評価軸として記載・分類することで、業務内容がより評価しやすくなるでしょう。

改善策の立案・策定

業務リストと評価結果に基づき、次は改善策の立案・策定に移ります。改善策の視点としては以下項目が効果的です。

  • 業務の廃止
  • 手順の簡略化・標準化
  • 自動化
  • 担当者の変更・アウトソーシング

特に、成果につながっていない業務や昔からの慣習で続いている業務は、思い切って廃止・削除を決めることで改善策につながる場合もあります。改善策の立案および策定の際は、現場担当者や関連部門の関係者から幅広く意見を求めることで、実現可能性が高く多角的な視点から検討された改善策を立案できます。

実行・改善

立案後、承認を得た改善策を実行に移します。このフェーズでは、計画通りに業務プロセスが変更されているのか、期待通りの効果を得られているかを継続的にモニタリングします。モニタリングの際は、改善策の目標とした項目を指標にすることで判断しやすくなります。

最後に、実行した改善策の総合的な効果を評価します。各部門の従業員や上層部から得たフィードバックは、次の業務棚卸や改善テーマに役立てることで、組織の持続的な生産性向上につながります

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業務棚卸を成功させるポイント

業務棚卸に取り組むなかでは、組織規模での協力が欠かせません。ここからは、組織的な取り組みである業務棚卸を成功させるポイントについて解説します。

業務の必要性を熟考する

業務改善に向けた棚卸作業においては、業務の断捨離という視点で行わなければなりません。

例えば、洗い出した業務リストに対して「会社の成果に貢献しているか」という問いを投げかけ、過去の慣習で続いている業務なのか、成果につなげている業務かを判断します。仮に前者だった場合、不要な業務に分類することで、無駄な業務の削減と効率化に一歩近づけます。

なお、削減可能な業務を見つけた場合は関係者と連携し、業務の必要性や代替案について議論することで、無駄を省きながらリソースを必要とする業務へ充てることができます。

適切な人材を確認する

業務と担当者の適性について確認することもポイントです。業務の難易度や専門性を評価し、その内容が担当者にとって効率的かつ適切かを確認します。例えば、本来は部下で対応できる単純作業なのにもかかわらず、上司が担っているために本来のマネジメント業務が圧迫され、組織全体の生産性を低下させている、などです。

こうした問題を解決するために、業務の難易度や専門性に基づき、担当者の再配置や権限委譲を検討します。また、社内リソースでは対応が難しいと判断した場合は、専門性の高い業務や定型的な業務をアウトソーシングで進める方法も検討しましょう。

作業工数と成果を確認する

洗い出した業務に対して、配置している従業員数と得られている成果のバランスが適正であるかを確認することもポイントの1つです。特に、成果の大きさが小さいにもかかわらず、必要以上に工数が多くかかっていたり時間を費やしたりする業務は、改善が必要な業務と考えられます。

棚卸の際は工数だけをみるのではなく、なぜ工数がかかっているのか、作業効率を悪化させている真のボトルネックを深く掘り下げて特定することが大切です。

フレームワークの活用を視野に入れる

業務棚卸を効果的に進め、成功へと導くためには、フレームワークの活用を視野に入れることもポイントです。具体的には以下のような種類があります。

フレームワーク概要・目的業務棚卸における活用方法
バリューチェーン・企業の価値創造プロセスを分析し、どこで付加価値が生まれているかを把握するためのフレームワーク・付加価値創造に関わる業務を詳細に分析し、無駄を排除して効率化を図る
・競争力強化につながる改善点を洗い出す
ECRS・業務改善のためのフレームワーク
・Eliminate(排除)、Combine(結合)、Rearrange(再配置)、Simplify(簡素化)の4ステップで改善を進める
・業務の現状を整理したうえで、各ステップを順に適用
・業務効率化や改善を体系的に進める

フレームワークの活用によって具体的な改善策を導き出すことができます。業務棚卸の成果を高め、競争力強化につながる業務改善につなげたいときは活用してみるとよいでしょう。

コミュニケーションに関する課題を確認する

各部門にコミュニケーションに関する課題はないかも確認しましょう。業務が非効率になる理由として、従業員間のコミュニケーションに問題が発生している場合もあるためです。例えば新入社員が配属されて一定の期間が経過しているにもかかわらず、既存従業員と円滑なコミュニケーションが取れていないなどです。

こうしたケースでは、必要な情報を伝えきれなかったり、承認プロセスに遅延が生じたりするなど、業務にさまざまな弊害を招きます。その結果、本来であればスムーズに進む業務であるにもかかわらず、生産性を下げてしまうのです。

コミュニケーションの問題が見つかったときは、ツール導入で解決を目指すのではなく、明確な役割分担やコミュニケーションルールの設定など、組織的なアプローチを通じて解決することが推奨されます。

業務改善に有効なツール・システム導入の検討を進める

棚卸によって抽出された課題や非効率な業務に対して、適切な解決方法を検討することもポイントです。例えば、定型的な業務にはRPAやSaaSなどの業務効率化に適したツールの導入が効果的です。

ただし、ツール導入は1つの手段であり目的ではないため、課題に応じて費用対効果の高い解決策を選ぶことが大切です。また、棚卸の段階でできる限り多くの課題を抽出しておくと、効果的な解決策をスムーズにみつけやすくなります。

まとめ

業務棚卸は、業務のリスト化を通じて企業の課題を特定し、生産性を向上させる取り組みです。効率的に行うためには、効率化やリスク解消など具体的な目的を洗い出し、現状の業務を漏れなく可視化・リスト化することが欠かせません。

業務の可視化・リスト化においては、従業員1人ひとりの協力が求められ、場合によっては日常業務と並行して行う必要があります。

Peaceful Morningの「Robo Runner」では、プロの視点から業務を可視化するコンサルティングサービスを提供しています。現場への丁寧なヒアリングや業務データの分析を通じて、属人化や非効率の要因を明らかにし、次のアクションへとつなげます。

業務の可視化をプロに任せ、速やかに業務改善へとつなげたい企業担当者の方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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