Peaceful Morning株式会社では、RPAを活用した定型業務の自動化・省人化を進めるための「業務可視化コンサルティング」を提供しています。本インタビューでは、「業務可視化コンサルティング導入事例」として実際の利用者様のリアルな声をお届けします。
今回は、ニッコンホールディングスグループの中核事業会社として総合物流サービスの実業を行う、日本梱包運輸倉庫株式会社の平様にお話を伺いました。
同社では、成長戦略実現に向け定型業務の自動化・省人化を進めるための業務可視化コンサルティングサービスをご利用いただいております。
■インタビューにご協力いただいたご担当者様
常務執行役員 平 大介 様(第一営業本部副本部長、物流革新プロジェクト室長、アフターサービス営業部 部長)
目次
迫る2024年問題や労働人口の減少に備えるために。管理業務のシステム化の重要性
ーー日本梱包運輸倉庫株式会社の事業についてご紹介いただけますでしょうか。
平様:ニッコンホールディングス グループの中核会社として日本国内88ヶ所の営業所を起点に自動車、住宅、農機をはじめ様々な分野で物流業務(輸送、保管、作業等)を実践しています。
私自身は自動車メーカーに33年間従事したのち、約1年半前に弊社に役員転籍。現在は大転換期と言われる社会変化などを踏まえ、将来に向けた事業戦略と実行に向けた仕込みを行っています。
役責上は担当外なのですが、前職でRPAの導入などをしていた経験もありましたので、今回のプロジェクトでは現場と管理部門のギャップをなくす、スターターとしての役割を担うことになりました。
ーー業界全体の課題についてお聞かせください。
平様:企業活動の中で日本の強みはいくつもありますが、システムの領域については 物流業界に限らず、多くの企業はまだDXはおろかシステム化もままならないのが実情だと思います。管理項目もシステムも自分たちの想いで設計/開発され、時代の流れや情報共有という点では欠点が多いように感じています。「先進性」と「システム化」の2軸もほとんどの企業がまだ低い位置づけで検討しており、又、どのレベルのDXを目指すのか等も検討すら進んでいないのが現状だと思います。
大企業でも個社でシステム開発し保守・改修をする時代から、システムを購入し活用する方法に主流が変わりつつあり、その影響から共同配送等の効率化推進においても、独自のデータ管理からデータ標準化への転換なども急務です。
加えて、紙媒体からの脱却は必須な状況ですし、労働力の観点からもトラックドライバー不足や2024年問題への対応はもとより、団塊世代の卒業に合わせた労働力の激減は避けられません。
そのため、管理業務のシステム化や自動化は、待ったなしの喫緊の課題と考えています。
技術の向上よりも容易に「RPAの取り組み」が人の役に立つ理由
ーー貴社内部での課題についてはいかがでしょうか。
平様:「簡素化できることとこだわる部分」が、反対になっているように感じます。高度な設備や高い技術力(技術向上/進化)でリスクに対応することもありますが、逆にフローを簡素化する方がシンプルでリスクの少ない管理になるケースも多いです。
「日本人はあまり簡素化は好きではないがその方がリスクを減らせることもある」時代の変化も含めて最近はそう感じています。
社内ではRPAに対して難しいイメージを持つ人が多く、馴染みのない“ロボット”という言葉にも抵抗感がありました。また「RPA=英語が苦手だからできない」といった声もありましたが、実際にはプログラミングも日本語で対応していますし、数式を使うこともありません。そのため、実際に触ってもらうと「できるかも」という感覚を持ってもらえるんですよね。
このように、技術の向上ももちろん重要ではありますが、RPAは人員不足をはじめとした困りごとの解決に、簡単に役立てるということを実感してもらうことに努めています。
ーー実際に触ると意外と抵抗なく使えることがありますよね。では、コンサルティングサービスの利用に至った理由はなぜでしょうか。
平様:私自身、以前勤めていた会社でRPAの導入を自部門で行った際は、なかなかスピード感を持って取り組むのは難しいと感じていました。
1年半前に日本梱包運輸倉庫に転籍した際には、すでにコンサルティングが導入されていたのですが、専用要員を置いて時間をかけて自社の業容のSA分析をかけたり、どの部分がDX化に向いているかなど、DX化を組み立てていくのは時間のロスにもなりますし、効率化の精度を考えても成立しないと判断していたと思います。
また、RPAをはじめとした業務効率化やDXの専門家の意見も入れて「見える化」するのが最も大切だと感じていたため、サービス利用に至ったという経緯です。
ーー数あるコンサルティングサービスの中でも、Peaceful Morningを選ばれた理由やポイントはございますか。
平様:正直最初は、2ヶ月間の短いスケジュールの中での方針やスケジュールを共有してもらったのですが「本当にうまくいくかな」と不安に思う部分もありました(笑)
ただ、疑問を投げかけた時に真摯に受け止めてもらい、納得する回答をいただき、それからどんどん信頼できる会社さんだと感じ、プロジェクト開始に至りました。
実際に業務をしている現場の意見が最優先と考えている中で、過去に独自で自動化を進めようとした際に、賛同を得られず風化してしまったこともあります。
そのような背景があった中で、Peaceful Morningさんの提案は、現場も納得して進められたれたのも大きいですね。
RPAのプログラマーへの立候補も。Peaceful Morningがもたらした社内の意識改革
ーーコンサルティングサービスの導入により、社内での変化はありましたか。
平様:そもそも当社では、地域独立採算制や顧客が多種多様であることから「統一」という文化が薄い状況でした。DX推進やRPA導入などを独自に進めている事業部もありましたが、なかなか認知度は低く、進まないことが課題でした。
今回のコンサルティングでは、まずは2営業所から現場スタッフを巻き込んだ活動を行いましたが、事務系の業務をシステム化する事の必要性や理解は深まったと感じています。
また、現場社員の中から「RPAのプログラマーを目指したい」と言った声もあがり、実際に簡単なテーマから自社でやっていく方向性も出てきたところです。
ーー自ら立候補する方も出てきたのですね!その他に、当社サービスを使って良かったことはございますか。
平様:以前からRPAに対する抵抗をなくすために、啓蒙活動を実施していましたが、Peaceful Morningさんが介入したことで、RPAが浸透する引き金になったと感じています。
通常、コンサルティング契約が済めば担当者に業務を任せるケースが多いですが、Peaceful Morningさんは社長が自ら現場に足を運んで、困ってそうな人に声がけをするように動いてくれていました。現場からの反応も良く、顧客の要望を大切に考えていると感じましたね。
また、現場からは「今のやり方でいいのでは」という声もありましたが、システム化することのメリットも実感してもらえるようになっています。あとは、コストパフォーマンスもよくスピード感を持って進められていると思います。
評価制度の仕組み化による全社展開の推進及び、業界や会社の枠を超えた物流業界の改革へ
ーー今後どのようにDXを社内で展開していきたいですか。
平様:コロナが明けて実業務が忙しくなると、まずは目の前の業務をこなすことが優先されるようになり、改善や改革活動は後回しになりがちです。また、現場主体に構えると、その傾向はより顕著になると思います。
DX化も簡単なものはマクロの延長として現場に任せますが、最適化されたロボットなど良いものは、全社で見せる化(例えば社内技術展など)して、遅れが出ないように進めていきたいですね。その反面、難しいテーマへのアプローチに関しては、引き続きPeaceful Morningさんと取り組んでいければと考えています。
すでに、管理部門ではロボットコンテスト(社内発表会)を実施予定ではあるのですが、効率化された実績などを踏まえて、評価の仕組みも整えていく予定です。
最終的には、会社の枠を超えて、物流業界のデータ管理の自動化・効率化を事業化できればと考えています。
ーーインタビューにご協力いただきましてありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。RPAの活用事例が今後どう全社に拡がっていくのか、楽しみですね!
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